ランボルギーニの名は同じでも・・・別モノだ!

ランボルギーニの名前で出ていても、カウンタックディアブロ前期までと、ディアブロ後期⇒ムルシェラゴ⇒アヴェンタドール⇒レヴェルトは系統として別モノだ。

ミドシップ本来の、低く短く狭いサイズの中で、限られたエンジン出力を後輪に最高の効率で伝え、前面投影面積を小さく、軽量ながら前後重量配分を50対50近くに収める。

ソレが、親会社の意向に流され、排気量を拡大しパワー&トルク増大、リヤを拡幅し、4WD化した。ディアブロではクライスラー、ムルシェ以降はVWアウディー、もはやランボルギーニアイデンティティーなどないのだ。中身は、アウディーR8にそれらしい架装をし、エンジンを換え高い値段をつけたモノでしかない。

 

 

 

 

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背後で放たれる750psの脅威 ランボルギーニ・ムルシエラゴ アヴェンタドール 歴代4モデルを比較する(3)
12/3(日) 17:47 Yahoo!ニュース
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興奮を呼び起こすNA V12サウンド
 
ライトブルーのランボルギーニ・ムルシエラゴと、イエローのランボルギーニアヴェンタドール LP750-4 SV
V型12気筒エンジンの回転数が高まると、熱烈な咆哮が放たれる。ランボルギーニ・ムルシエラゴの車内で聞くサウンドは、鋭敏で正確なステアリングの反応と完全に一致。興奮を呼び起こす。

【写真】運転したい衝動へ駆られる カウンタックからアヴェンタドールまで 最新レヴエルトも (152枚)

ボディは強固で、シャシーは安定。コーナーの隆起部分を、即座になだめる。アクセルペダルを急激に倒さない限り、トラクション・コントロールの警告灯は点滅しない。

手のひらへ伝わるフィードバックは、従来より少ない。しかし、鮮明に反応するドライブトレインとステアリング、グリップ力の圧倒的なバランスによって、ムルシエラゴは今回の4台では最もスポーツカー度が濃いスーパーカーだ。

起源を1960年代とする、ジョット・ビッザリーニ氏の設計がベースのV12エンジンは、アップデートの限界だと考えられていた。しかし、ランボルギーニの技術者は高性能なムルシエラゴを求めて、改良を加え続けた。

2006年にLP640-4が登場。フェイスリフトとともに、最高出力640psを達成している。今回のライトブルーのムルシエラゴも、その1台だ。

2009年には、LP670-4 SVへ進化。エアインテークは大型化され、カーボン・トリムとリアウイングで武装し、モデルの最後を彩った。

ムルシエラゴは、同社へ前例のない成功を与えた。2002年の価格は、フェラーリ575M マラネロと同等でありつつ、生産開始からの1年で424台もラインオフしている。

2003年には、ジュニア・ランボルギーニとしてガヤルドもリリース。年間数1000台というペースで、スーパーカーを提供することが日常となった。

ボディ全体に展開される六角形
 
ランボルギーニアヴェンタドール LP750-4 SV(2011~2022年/英国仕様)
21世紀に入ると、新興市場が台頭。ムルシエラゴの10年後に、ランボルギーニは新しい後継モデルを提供できる資金を稼いだ。方向性も明確で、歴代で最もワイルドでシャープ、ハンサムなモデルを創出することが目標とされた。

スタイリングを担当したのは、ドンカーヴォルケの後任となるデザイナー、フィリッポ・ペリーニ氏。2007年のランボルギーニレヴェントンと、2010年のセスト・エレメントを描き出した人物だった。

いずれも、デザインのインスピレーションとなったのは戦闘機。アヴェンタドールもそれに準じたが、歴代モデルの特徴も盛り込まれた。

ボディ全体に、六角形が展開される。ウェッジシェイプのシルエットは伝統通りだが、アグレッシブさは前例がないほどだろう。

シャシーは、先代までのスチール製スペースフレームから、新設計のカーボン製モノコックへ一新。アルミ製のサブフレームが前後に備わり、ウイッシュボーン・サスペンションとプッシュロッド式のコイルオーバー・ダンパーが組まれた。

V12エンジンは、過去の影響を残しつつ、基本的に再設計。バンク角は60度が保たれ、排気量もムルシエラゴと同じ6498ccではあったが、シリンダーはオーバースクエア。88x89mmのボア・ストロークから、95x76.4mmへ更新された。

その結果、最高出力は700psへ上昇。レブリミットは8500rpmに設定された。

ムルシエラゴにも載った、セミ・オートマティックはアヴェンタドールも継承。他ブランドのダブルクラッチ式ではなく、シングルクラッチ式が選ばれている。

ドライバーの背後で開放される750psの脅威
 
ランボルギーニアヴェンタドール LP750-4 SV(2011~2022年/英国仕様)
アヴェンタドールの英国での価格は、オプション抜きで24万2000ポンドから。多くの利益が得られる設定だった。

販売は順調に伸び、キャンセル待ちのリストは増え続けた。早期の割り当てを切望する
ディーラーは、ガヤルドを2台納車することを条件に順番が繰り上げられたという。

需要に合わせて、生産体制も拡大。2013年以降は、年間1000台以上のアヴェンタドールの供給を可能としている。

生産は2022年に終え、フラッグシップの座はレヴエルトへ譲ったとはいえ、その存在感は揺るぎない。シャープなシザーズドアを開けば、ジェット戦闘機を彷彿とさせるインテリアが広がる。

圧倒的な速さであることを、今回のアヴェンタドール LP750-4 SVでは一層印象づける。アルカンターラとカーボンファイバーで内装は仕立てられ、深いバケットシートが標準。ウイングやディフューザーと同じくらい、容赦ない。

ミサイル発射ボタンのように、赤いカバーを持ち上げて、センターコンソール上のエンジンスターター・ボタンを押す。少し大げさにも思えるが、ドライバーの背後で開放されるV12エンジンの750psという脅威を知れば、必要な手順に思えてくる。

電動アシストが備わり、ステアリングホイールは軽く回せる。低速域では、ワイドなフロントタイヤが路面で揉まれる様子が伝わる。優しくアクセルペダルを傾けていると、シングルクラッチセミATがぎこちなく次のギアを選ぶ。

ひと握りの人を魅了してやまない蒸留と熟成
 
ランボルギーニアヴェンタドール LP750-4 SV(2011~2022年/英国仕様)
通常のアヴェンタドールよりシリアスであることが、共鳴するロードノイズの大きさでわかる。タイヤが蹴飛ばした小石がシャシーへ当たる音も、パラパラと良く聞こえる。

右足へ力を込めると、間髪入れずに回転数が急上昇。同時に猛烈な加速が始まる。その直後、メーターパネルのモニターが点滅し、次のギアを選ぶよう警告される。

ステアリングホイール奥のパドルを引くと、お尻を叩くような衝撃とともにシフトアップ。周囲を置き去りにする勢いで、再び速度が上昇し出す。

ブレーキペダルやステアリングホイールへ伝わるフィードバックには、それ以前のモデルのような繊細さはない。SVに備わるマグネティック・ダンパーも、しなやかとはいいにくいだろう。

それでも、高速コーナーで貪欲にパワーを展開すれば、ランボルギーニらしい喜びが待っている。まさにモンスター級のスーパーカーだ。

ランボルギーニは、アヴェンタドールのアグレッシブ度を追求するべく、780psのSVJ LP770-4を2018年に投入した。2021年には、最終モデルとしてLP780-4 アルティマエをリリース。究極形で、純粋なV12エンジンの終止符を打った。

同社を創業したフェルッチオ・ランボルギーニ氏の哲学は、間口を広げる進化を重ねつつ、熱狂的なパフォーマンスで許されたひと握りの人を魅了してやまない。シザーズドアとウェッジシェイプを守り、類まれな蒸留と熟成が重ねられてきたといえる。

カウンタックからアヴェンタドールまで 4台のスペック
 
左からランボルギーニアヴェンタドール LP750-4 SVと、ディアブロ、ウンタック 5000S、ムルシエラゴ
ランボルギーニカウンタック 5000S(1974~1990年/英国仕様)
英国価格:5万4000ポンド(新車時)/60万ポンド(約1億860万円)以下(現在)
生産数:1983台(合計)
全長:4140mm
全幅:2000mm
全高:1070mm
最高速度:264km/h
0-97km/h加速:5.6秒
燃費:5.2km/L
CO2排出量:-g/km
車両重量:1321kg
パワートレイン:V型12気筒4754cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:380ps/7000rpm
最大トルク:41.6kg-m/4500rpm
トランスミッション:5速マニュアル(後輪駆動)

ランボルギーニディアブロ(1990~2001年/英国仕様)
英国価格:15万2614ポンド(新車時)/25万ポンド(約4525万円)以下(現在)
生産数:2884台(合計)
全長:4503mm
全幅:2059mm
全高:1115mm
最高速度:325km/h
0-97km/h加速:5.1秒
燃費:4.5km/L
CO2排出量:-g/km
車両重量:1642kg
パワートレイン:V型12気筒5707cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:499ps/7000rpm
最大トルク:59.0kg-m/4500rpm
トランスミッション:5速マニュアル(後輪駆動)

ランボルギーニ・ムルシエラゴ(2001~2010年/英国仕様)
英国価格:16万3000ポンド(新車時)/25万ポンド(約4525万円)以下(現在)
生産数:4099台(合計)
全長:4580mm
全幅:2045mm
全高:1135mm
最高速度:331km/h
0-97km/h加速:4.0秒
燃費:4.2km/L
CO2排出量:-g/km
車両重量:1650kg
パワートレイン:V型12気筒6192cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:579ps/7500rpm
最大トルク:66.1kg-m/5400rpm
トランスミッション:6速マニュアル(四輪駆動)

ランボルギーニアヴェンタドール LP750-4 SV(2011~2022年/英国仕様)
英国価格:32万1743ポンド(新車時)/30万ポンド(約5430万円)以下(現在)
生産数:1万1465台(合計)
全長:4835mm
全幅:2030mm
全高:1136mm
最高速度:349km/h
0-97km/h加速:2.9秒
燃費:5.8km/L
CO2排出量:-g/km
車両重量:1525kg
パワートレイン:V型12気筒6498cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:750ps/8400rpm
最大トルク:70.2kg-m/5500rpm
トランスミッション:7速セミ・オートマティック(四輪駆動)
アーロン・マッケイ(執筆) マックス・エドレストン(撮影) 中嶋健治(翻訳)

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