野球グラブ

子供の頃、自転車に次ぐ高い持ち物は野球グラブだった。家はアパートで、広い駐車場は空きがいっぱいあった。ソコで野球や壁当てをやっていた。リトルリーグで野球やってるコはいたが、試合やればインターバルだらけだし補欠なら見てたりタマ拾いばかりで何もできないから、そんなコ達よりは遥かに野球グラブを使い込んでいた。

だから、小2、小4、小6と野球グラブを買い足した。

グラブはどれもミズノ、小2のミズノは父親の選択、当時巨人V9二塁手土井正三イメージの割と標準型、浅目のグラブだった。当時の福岡市中央区薬院からは、小学生が歩いて天神に行けて、ダイエーができたばかり、スポーツギャラリーというデカいスポーツ品店は品揃えも値段も手頃だった。

小4で買ってもらったミズノは、当時のスター選手のサイン入グラブ、赤は巨人柴田、茶は巨人堀内、青は巨人高田とかだった。人差指だけ出せるタイプ。ワタシの選択は青の高田サインのヤツだった。

小学校では、朝と中休みと昼休みは中当てナシ避けナシのドッチボールか、カラーボールでのハンドベースやプラバットでの野球だった。ドッチボールで、大して速いボール投げられないから、カーブやシュートやスライダーやシンカーやパームなどを投げていた。意外と、手は大きくなった。それで、小6でもグラブを買ってもらった。当時のミズノのブランド、ワールドウィンは、硬式グラブには赤いカップマーク、軟式グラブには青いカップマークが付いていた。青いカップマークのグラブを買ってもらった。

当時のミズノのアドバイザリースタッフは、阪急の山田や福本や巨人の堀内や高田などだった。時期的に巨人V9が終わり第1期長嶋監督下、個人的には塀際の魔術師高田繁のファンだった。

中学以降、体育の授業でソフトボールない限り、9人のプレーはなくなった。でも中学・高校・大学と年に4回くらいずつは、学校に持って行って使った。大学ではゼミのソフトボールでも使った。

息子には、当時ナイキ使っていたダルビッシュのレプリカを買った。(アシックスに契約変更したため、半額処分だった。)息子は関心なく、キャッチボールもほんの数回だけしかない。

今は、野球グラブもかなりの高級品になってしまった。

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グラブを「売らない」こともある 老舗メーカーが利益よりも優先する“こだわり”
9/12(日) 7:05 Yahoo!ニュース
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プロ・アマ問わず人気のグラブ「久保田スラッガー」の信念
 
人気のグラブ「久保田スラッガー」の“こだわり”とは
 究極の接客と言えるのではないだろうか。グラブに強いこだわりを持つ久保田スラッガーでは、子どもに泣かれてもグラブを売らない時がある。販売店でありながら、なぜ求められているものを売らないのか。そこには信念と矜持があった。

【動画】少年野球の子どもたち必見 プロが教えるグラブの磨き方を直伝!

「グラブを買いに来たからといって、絶対に売るわけではありません」

 表情も口調も穏やかだが、久保田スラッガー東京支店の山田佑紀さんには揺るぎない信念がある。決して、個人的な感情で来店客を選んでいるわけではない。

 商品が売れれば、店の利益は上がる。1つでも多くのグラブを売るのが仕事であり、それが自身の評価にもつながる。ただ、山田さんは子どもたちにグラブを売らない時がある。たとえ、新しいグラブを手にできなくなった子どもに泣き叫ばれたとしても。

 山田さんはグラブを買い求める子どもの体つきを見る。そして、手を見る。「うちのグラブを使えるだろうか」。80年以上の歴史を持つ久保田スラッガーは、あらゆる野球用品の中でグラブへのこだわりが特に強い。グラブの使いやすさを左右する「型付け」には、業界ナンバーワンの自負があるほどだ。だからこそ、店で扱うグラブをつけるのがまだ早い子どもには、「売らない」という選択をする。

「野球を好きでいてほしい、ずっとやってほしいというのが根底にあります。グラブが合わなくて、野球が嫌いになってしまうかもしれません。野球は捕れたり、打てたりするのが楽しい。その感情を大事にしたいんです」

 山田さんがグラブを売らないのは、子どもたちを考えているからこそ。手の大きさに合わないグラブを販売すれば、野球の楽しさを知る前に辞めてしまうかもしれない。納得のいかない子どもたちには、グラブをはめさせて指がどこまで届いているかを聞く。グラブをつけた手を下げさせて「落ちてしまいそうだよね。まだ少し大きいから、このグラブだとボールが捕れないよ」とゆっくり語りかける。時には、両親に他の店のグラブを勧める時もある。そして、「大きくなったら、また来てね」と子どもを送り出す。

数年後、約束を忘れずに再来店した子どももいた
 
スタッフが片付けをするグラブ【写真:編集部】
 数年後。約束を忘れず、再び来店する子どもたちも多いという。「再会するのは、ものすごくうれしいです。こちらは覚えているので、親戚の子が来たような感覚ですね」。ひとまわり体も手も大きくなった子どもたちの成長を見るのが、山田さんの楽しみの1つ。今度は一緒にグラブを選ぶ。その際には、「グラブを買ってもらえるのは当たり前ではないんだよ」と伝える。さらに、店内に展示してあるプロ野球選手が使ったグラブを見せながら、毎日練習するプロでも同じグラブを大切に何年も使い続けていると教えている。

「遠くから来てくださるお客さんもいるので、グラブを売らないのは申し訳ない気持ちもあります。店としても、たくさん売れた方が良いのですが、その子に合ったグラブを長く使ってもらうことを第一に考えています」

 山田さんはグラブの買い替えで来店した子どもに「まだ今のものを使えるよ」と話すこともある。そのために、グラブの磨き方を教える。グラブ選びのプロとしてのプライド、野球や子どもたちへの愛情。「売らない接客」には、山田さんの思いが詰まっている。

記事提供:First-Pitch編集部

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