NSX、もっと考えようはあった。

元々、ホンダがイメージリーダーカーたる高性能車を出す上で、ドコまでを考えていたか、少なくとも、このクルマはダメのオンパレードだった。

NSXを開発する際に、比較対象としていたのはフェラーリ328、そのフェラーリは348を開発中だったのもわかっていた。328⇒348で何がどう変わるかも、おおよそ掴んでいたハズ。少なくとも、V8横置⇒V8縦置、横置エンジンに並行して置かれたミッションが縦置エンジンに横置ミッションを組み合わせるのはわかっていたハズ。

また、当時市販車両にも採用され始めた、6速MTの検討も必要だった。

他にも、こういうクルマを持つヒトが更なる高性能を求めたり、メーカーとしてレース仕様を想定したクルマ作りは必要だったハズ。ペラいアルミのモノコックなどあり得ない。まして、アルミ板の溶接モノコックを作る工場を新設するくらいなら、それ自体要らなかった。レース仕様なら、鉄のロールケージ取付が必要になる。そうなれば、鋼管或はアルミフレームで作るべきだったろう。鋼管或はアルミフレームなら、オートバイ工場で作らせれば良かったのだ。

エンジン自体も、F1始めとするモータースポーツイメージを反映した選択がされなかった。第2期ホンダF1総監督桜井サンの市販車開発への異動で、V6ツインターボやV8やV10やV12など、期待はあった。それをレジェンドのヘッド換装でもできそうな3リッターV6NAなど、期待ハズれもいいトコだった。

価格、エンジン他の装備、更なる高性能化への発展性、どれもダメだった。

 

 

 

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ホンダがターボエンジンでF1を席巻した時代、NAへのコダワリとともに登場したフラッグシップ|1991年式 ホンダNSX
12/30(木) 21:00 Yahoo!ニュース
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開発に約7年を費やし、前例のない総アルミモノコックボディを実現した日本初のスーパーカーNSX。ホンダのNAへのコダワリがココにある。
開発に約7年を費やし、前例のない総アルミモノコックボディを実現した日本初のスーパーカーNSX。ホンダがターボエンジンでF1を席巻し、日本中がターボ車であふれていた時代に、あえてNAエンジンを搭載した。そんなホンダNSX開発陣による横置きNAエンジンへのコダワリとは。

▶▶▶【画像14枚】バックミラーに設置された後付けのバックモニターや、レイズ製gramLIGHTS 57FXXホイール等、オーナーの手によりカスタマイズがほどこされた車両など

【1991年式 ホンダNSX

 2013年11月22日~12月1日までの10日間にわたって開催された第43回東京モーターショー。前回以上の来場者を集め、大成功に終わった。その要因の1つは各メーカーが力を入れたコンセプトカー。ホンダも例にたがわず、コンセプトカーを展示。その1つがNSXコンセプトだ。欧州のスーパースポーツに負けないデザインにV型6気筒ツインターボ+3モーターハイブリッドという意欲的なメカニズムを搭載した、まさに夢を具現化したクルマ。そして、NSXは多くのユーザーだけでなく、北米ホンダや欧州各国のホンダ、日本のホンダディーラーにとっても待望のクルマなのである。

 この状況は初代NSXの開発時とも似ている。NSXの開発は、もともとトップダウンで決まったものでなく、主に北米ホンダ、欧州各国のホンダから望まれて誕生したクルマであった。

 1970年代後半から80年代初頭にかけてホンダは、ライトウエイトスポーツカーで日本やアメリカで人気があったが、欧州では販売に苦しんでいた。そのため、欧州での知名度を一気にあげるスーパースポーツの登場が望まれた。またアメリカでも1986年からアキュラブランド始動が決まっており、イメージリーダーとなるクルマも必要だった。

 そこでホンダは、欧州で知名度をあげるため1968年以来休止していたF1参戦を決定。1984年(実質的には1985年)には、F1イメージを投影させたピュアスポーツカーの開発を開始した。

 

1991年式 ホンダNSX (NA1)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4430×1810×1170
ホイールベース(mm) 2530
トレッド前/後(mm) 1510/1530
車両重量(kg) 1350
エンジン型式 C30A型
エンジン種類 V型6気筒DOHC
総排気量(cc) 2977
ボア×ストローク(mm) 90.0×78.0
圧縮比 10.2:1
最高出力(ps/rpm) 280/7300
最大トルク(kg-m/rpm) 30.0/5400
変速比 1速 3.071/2速 1.952/3速 1.400/4速 1.033/5速 0.771/後退 3.186
最終減速比 4.062
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション 前後ともダブルウィッシュボーン
ブレーキ 前後ともベンチレーテッドディスク
タイヤ 前/後205/50ZR15・225/50ZR16
発売当時価格 800.3万円


初出:ハチマルヒーロー 2014年 02月号 vol.24(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部

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