相変わらず延長線!貧想な2022GT-R

水野サンがいなくなって、何年経つ?カレのR35GT-Rを絶対解として、相変わらず延長線でしかモノを作れないし改善できない。この、過大装備⇒過大サイズ⇒過大重量⇒過大馬力⇒過大コスト⇒過大価格スパイラルを見事に表現したクルマ、スーパーカーとして、否、クルマとしても絶対解であり得ない。この水野作品に×を言えるヒトが、ニッサンにいないだけだ。

明らかに、このクルマ程度のポテンシャル、R34GT-Rに限らず、GTS-25tを空力方向に改善するだけでも達成できる数値だったし、加速方向が欲しく4WDにしたければ、RB26をやめてV6にして、縦置の前側からフロント出力を取り、後側からリヤ出力を取れば良かった。バカなコストをかけて、先述のバカスパイラルにハマっただけだ。

ハッキリ言って、R34GT-RからR35GT-Rは無意味にカネかけて、R34GT-Rをブーストアップや空力改善やアテーサE-TS制御変更でも達成できるポテンシャルに辿り着いただけだ。

個人的には、R34GTS-25tを空力シェイプアップして、ブーストアップするだけで、R35GT-Rと同等のポテンシャルで遥かに軽量なクルマができると思っていた。もちろん、R34GT-Rベースでも良かった。最高速ならFRで良いし、加速欲しくて4WDならアテーサE-TSのレイアウトと制御を変えれば良かった。

今のR35GT-Rを、2リッター直4ターボの450馬力にして、5ナンバーシャシーにFRでも4WDでもして積めば良かった。1,300キロ前後に纏められたハズ。1.4リッターターボにしていれば、ヨーロッパにも大ハレーションを起こせたハズ。

そんな発想すら、今のニッサンにはない。

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これがGT-Rの頂点! 日産GT-Rニスモの2022年バージョン「スペシャル・エディション」に試乗!!
1/1(土) 16:00 Yahoo!ニュース
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これが最後のGT-Rか?
 
2022年モデルの日産GT-Rニスモに設定されたスペシャル・エディション
価格が発表される前に予定台数を完売した日産GT-Rニスモの2022年モデル。今回、44万円高特別仕様車スペシャル・エディション」が設定されたが、これが、その価格差を埋めてあまりある至極のパフォーマンスを有していたのだ。モータージャーナリストの島下泰久がリポートする。

【写真14枚】日産GT-Rニスモの2022年バージョン「スペシャル・エディション」の詳細画像はコチラ

◆一体何が違うのか??

600PSという最高出力を含むスペック、仕様に変更はない。それなのに走りの洗練度、凝縮感は間違いなく高まっていて、あるいは、これが辿り着いた究極の姿なのかもしれない……と思わせたのが、2022年モデルの日産GT-Rニスモに設定されたスペシャル・エディションである。ベース車の価格は2420万円で前作の2020年モデルと変わらないが、こちらには2464万円というプライスタグが掲げられている。さて、一体何が違っているのか。

見た目ですぐにわかるのは、クリア塗装とされたカーボンファイバー製エンジン・フード、レッド・リム加飾付きのレイズ社製20インチ鍛造アルミホイールの採用といったところ。ボディ・カラーのニスモ・ステルスグレーも新色である。さらに、そのエンジン・フードを開けるとVR38DETTV型6気筒3.8リッターツインターボ・エンジンに付けられた、エンジンを組み上げた匠の名が示された専用プレートは、刻印がレッドでペイントされている。

◆攻めて、究めたエンジン

実はそのエンジンの中身こそがベース車との最大の違いである。ピストンリング、バルブスプリング、コンロッド、クランクシャフト、フライホイール、クランクプーリーといったパーツの重量、バランスを徹底的に追求してばらつきを半減させ、フリクションを低減しているのだ。GT-Rのエンジンはそもそも、こうしたパーツの精度、重量が厳しく管理されているというのに、それをさらに攻めて、究めてきたのである。正直、44万円という価格差は安過ぎると言っていい。

豪快に回り、圧倒的なパワーを発生することに変わりはないが、その回り方は粒が揃った精緻な印象で、レスポンスも軽やか。ピストン自体が進んで上下したがっているとすら思えてくる。今までのGT-Rのエンジンは、ましてニスモはフィーリングをどうこう言いたいタイプのものではなかったが、このエンジンは違う。6段自動MTは相変わらず変速のたびにガシャガシャと音を立てているし、それを含めた駆動系からの音も容赦なく室内に入ってくるが、それらも含めて精緻な機械に触れている喜びを感じさせるのである。

専用のダンロップ製タイヤのグリップ力はあきれるほど高く、またサスペンションも思い切り締め上げられているからコーナリングは快感というレベルを突き抜けて、身体が悲鳴を上げるほどの横Gをもたらす。2020年モデルから採用された新形状のバケットシートの高いホールド性は、まさに必須だったといえる。

そういうシャシーなのに意外と乗り心地がキツくないのは高剛性のボディ、そしてカーボンセラミック・ブレーキ採用のおかげである。バネ下重量が圧倒的に軽いためサスペンションの動きがしなやかになり、ガツンッという入力もカドが丸められるのだ。実際、一気に300kmを移動した際にも、腰が痛くなったりすることはなかったのである。

予定台数がすんなり売り切れ、ベース車を含め、すでにオーダー不可能な2022年モデルのGT-Rニスモ。正直、GT-R自体、次があるのかどうかはわからない状況だけに、もうこれが最後という可能性は否定できない。ここまでの完成度に到達したのだから、これが最後でも仕方がないかとも思うが、いやいやここまで来たのだからさらにその先を見てみたい。そんな気にもさせられてしまったのだった。

文=島下泰久 写真=柏田芳敬

(ENGINE2022年2・3月号)
ENGINE編集部

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