日本自動車全体バカの証明!少軽量化高値付のGT-R商法。

元々、ニッサンR35型GT-Rは、R32型スカイラインGT-Rのような新技術を以て作られたクルマではない。カルロス・ゴーンから水野サンに課されたタスクは、ニッサンにある技術リソースで単に速いクルマを作るコトだ。新規開発するコトなく、単なるGT-Rを作るコトだ。

エンジンはV6を4リッター近くに排気量アップし、ツインターボ。パワーを伝えるため、FRではなく4WD、4WDなので軽量化頑張らない方が初期トラクションに有利なのだ。

それらの根本を変えずに、イヤーモデルとして、微少に各部部品置換で微少軽量化して、過大高値付するGT-R商法を始めた。

こんなモノに踊らされ、カネ出してる日本自動車全体がバカなのだと思う。

今では、ルノーアルピーヌでも同じコトをA110でやってる。

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GT-R、15年目の集大成「Tスペック」は凄かった! 今や4000万円で流通する幻の限定モデルの実力とは?
12/7(水) 20:40 Yahoo!ニュース
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GT-Rのエンジンは、数名の選び抜かれた匠の手作業によりひとつひとつ組み上げられる。
日産が誇るスポーツカー「GT-R」に設定された特別限定モデル「プレミアム・エディション・Tスペック」に今尾直樹が試乗した。生産終了間近とも噂されているGT-Rの魅力とは?

【写真を見る】GT-R・プレミアム・エディション・Tスペックの細部を徹底チェック(21枚)

Tスペックの“T”とは?
2007年に登場したR35型日産GT-Rがついに最期を迎えようとしている。2022年は終わろうとしているのに、2023年型の日本仕様の発表はされていないのだから(北米市場向けはされた)、すでに生産を終了しているかもしれない。理由は、2022年秋から始まった騒音規制に対応できないからだ。あとは日産の公式アナウンスを待つばかり。

そういうなか、『GQ JAPAN』編集部のイナガキくんが日産広報からGT-Rプレミアム・エディション・Tスペックを借り出してきた。15年におよぶR35GT-Rの最終進化形態のひとつである。

2022年モデルとして、2021年9月に発表された、限定100台の特別仕様車がTスペックである。あまりの人気に結局120台程度がつくられ、購入者は抽選で決められた。倍率は40倍だったといわれている。当たったひとは宝くじが当たったような気分だったろう。ネットにはいま、その中古車が、シェーっと4000万円ほどで売りに出ている。

Tスペックの“T”は、公式には「トレンド・メイカー」と「トラクション・マスター」の意だとされている。ベース・モデルとTスペックの違いは? というと、次のようになる。

まずもって、Tスペックには2種類ある。GT-Rのカタログ・モデルの、グランツーリスモ志向のプレミアム・エディションと、走行性能志向のトラック・エディション・エンジニアド・バイ・ニスモをベースに、それぞれにTスペックがつくられたからだ。

ふたつのTスペックに共通しているのは、専用カーボン・セラミック・ブレーキと、カーボン製のリア・スポイラー、ゴールドに塗られたエンジン・カバーと、もうひとつ、“T-spec”と書かれたバッヂである。

で、プレミアム・エディション・Tスペックには、専用の内装コーディネーションと、ブロンズ色のレイズ製アルミ鍛造ホイール、それに専用のサスペンション・セッティングが施されている。

ブロンズ色のアルミ鍛造ホイールは、色は違うが、トラック・エディション・エンジニアド・バイ・ニスモ・Tスペック用とおなじもので、カーボン・セラミック・ブレーキとカーボンのリア・スポイラーの採用もあって、車重は1760kgと、ベース・モデル比10kgダイエットしている。

GT-Rのカタログ・モデルのフロント・ホイールのリム幅は、同じ20インチでもニスモとトラック・エディションは10.0J、それ以外は9.5Jになる。つまり、プレミアム・エディション・Tスペックは、本来ならフロント・ホイールのリム幅は9.5Jのところを10.0Jに広げている。これにより、タイヤの剛性があがり、軽快でスムーズなハンドリングを実現している、とされる。

トラック・エディション・エンジニアド・バイ・ニスモはもともとGT-Rニスモの足まわりを移植した硬派のGT-Rである。それゆえ、というべきか、そのTスペックでも足まわりについては言及がなく、代わりにカーボン製のルーフとトランクリッドを採用している。これにより、車重は1740kgと、ベースモデルより20kg軽く仕上がっている。

ご参考までに、GT-Rプレミアム・エディション・Tスペックの価格は1590万4900円。ベースのプレミアムエディションは1232万9900円だから、357万5000円高くなっていることになる。

一方のトラック・エディション・エンジニアド・バイ・ニスモ・Tスペックは1788万1600円で、ベースモデルとの価格差は324万5000円。それでルーフとリアのスポイラーがカーボンになり、カーボンセラミックブレーキも装着される。ということは、トラック・エディション・Tスペックのほうがお値打ちかも……と、筆者は思うのですけれど、どちらのTスペックも抽選に当たらなければ買えないわけだし、抽選の申し込みは2021年9月15日~9月29日で、とっくに終わっているのだから、ま、あくまで筆者はこのように思ったというだけの話でした。

ニッポンの自動車界の伝説
ここからが本題である。試乗したプレミアム・エディション・Tスペックは、最後のR35GT-Rにふさわしかった。わずかな台数しかつくらないというのに専用のボディ色が2色も用意されており、試乗車は「ミレニアム・ジェイド」というグリーンがかかったシルバー・メタリックが選ばれていた。

プレミアム・エディション・Tスペック専用ホイールのブロンズ色は、光の加減によってはゴールドのようにも見え、妖艶なムードを醸し出している。ゴールドというのは人間の欲望を刺激する。ホイールの内側の半分を閉めようとかという巨大な黄色のブレーキ・キャリパーもステキだ。

ボデイ色に合わせて、内装もグリーンが用いられている。コクピットのデザインはいささか武骨で古めかしい。でも、それがGT-Rなんだよなぁ。と思っちゃう。これもまたデザインの力というべきだろう。

スターターボタンを押すと、フロントの3.8リッターV6ツイン・ターボがひと声吠えて目を覚ます。V6ユニットの鼓動は、ポルシェ「911」の996型GT3を思い出させる。特にエンジンが冷えていると、ゴーゴーという不穏なサウンドを発する。スッゲ~。と筆者は思わずひとりごちた。

6速のGR6型デュアル・クラッチトランスミッションのシフトレバーをDレインジに入れる。ガチャンコ、というメカっぽい手応えもまたGT-Rっぽい。

タイヤは前255/40、後285/35という極太超扁平の20インチで、しかもランフラットだというのに、乗り心地はものすごく洗練されている。鋼鉄の鎧を着たおサムライさんがガチャンコガチャンコ、音をたてているのに、動きはめちゃんこスムーズなのだ。

アクセルを踏み込めば、その加速はもう、コマ落としの世界。イッツ・ゴジィーラ! GT-RのGは、ゴジラのGである。ホントはGTのGだから違うわけですけれど、そう叫びたくなる。

R35GT-Rは自動車のカタチをしたニッポンの怪獣王、キング・オブ・モンスターズなのだ。2007年に出現したときは、ゴジラというよりメカゴジラっぽくて、がちゃんごちゃんこ、ギアボックスからなのか、不思議な音がしていた。

それが15年の歳月を経て、最終進化形態の特別仕様車プレミアム・エディションTスペックではキング・オブ・モンスターズ・アンド・ジェントルメンへと成長していた。

アクセルを踏み込んだときの、野太いグオオオオン、グオオオオンッ! という咆哮はGT-Rの大きな魅力のひとつである。3000rpm以上まわすと、そこにキィイイイインッ! というジェット機みたいなサウンドもくわわる。

♪タカタッタッタッタカタッタ~という伊福部昭の『怪獣大戦争マーチ』が聴こえている。

湾岸線を突っ走っていると、まるで世のなかが自分の思い通りに動いている。そんな気分になったりもする。自分をスーパーヒーローにしてくれる。痛快な、マンガみたいな感動を与えてくれるクルマなのだ。

それにしても、この素晴らしいエグゾーストサウンドが生産終了の要因になるなんて……。とは思うものの、物事にはいつか終わりが来ることもまた事実である。

GT-Rはニッポンの自動車界の伝説である。だから、いつかまたよみがえるだろう。と筆者は思う。それまで、しばしのあいだ、さようなら、GT-R
文・今尾直樹 写真・安井宏充(Weekend.)

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