ドコをキモにすべきか、踏みハズしたニッサン!

ニッサン初代シーマを売り出し、爆発的に売れた時、シーマに限らずその商品の売れた要素を分析し、以後どう伸ばすかを考えなければいけない。

初代シーマの意義は、3ナンバー専用車体とその車体に見合せたエンジントルク(パワーではない!)にあった。ココで言うトルクとは、カタログ表示上、250馬力に合わせたトルクのコトではない。アレはカタログ表示上の数値で、日本やドイツ車両、特にターボ車両は表示以上のパワー&トルクを持つ。3リッターターボは、5リッター相当のトルクを持つ。

しかし、ニッサンは、馬力だけで考えてしまった。クルマを動かす力を、根本的に間違えてしまった。だから、Q45や2代目シーマでは、馬力で初代シーマを上回ったから大丈夫と思い込んでいた。(もちろん、カタログ表示上トルクでも上回っていたハズ。)実トルクで、5リッター相当のトルクを持つ初代シーマの3リッターターボを、4.5リッターや4.1リッターNAでは上回れなかった。また、車両重量も増えたから、より一層鈍く感じた。

トヨタは、初代シーマ当時、3リッタークラウンにはターボではなくスーパーチャージャーを使っていたハズ。だから、初代セルシオ/LS400出しても、何の不評も出なかった。

トヨタは以後、この4リッターV8を4.3⇒4.5⇒5リッターと拡大した。ニッサンは、相変わらず4.5リッターのままだ。

**********************************

バブル前夜に生まれコロナ禍に運命を終えた日産シーマを5分で振り返る
9/14(水) 7:01 Yahoo!ニュース
  18
 
昭和・平成・令和をまたぐVIPな名車シーマの歴史
 
FORZA STYLE
日産のフラッグシップセダンであったシーマ(CIMA)がついに終売。春先に日産が「2022年8月末までに生産を終了する」と予告していたとはいえ寂しい限りです。初代シーマ(FY31型)は1988年(昭和63年)にクラウンのワイドボディ化に対抗し、新規モデルとして3LのV6エンジン(同排気量でターボとNAを設定)を搭載しデビュー。当初は販売チャンネルの事情からセドリック・シーマ/グロリア・シーマの名で販売されます。

【画像で振り返る】昭和・平成・令和をまたぐVIPな名車シーマの歴史

バブル期の超絶人気ぶりから“シーマ現象”などと語られることの多いシーマですが、その引き金は1989年(平成元年)に施行された自動車税の改正です。

なんせ毎年やってくる自動車税が8万1500円から5万1000円へと一気に引き下げられたのですから皆大喜び。差額の3万500円ってお父さんの1か月分のお小遣いレベル。でもね、浮いたお金を車両代につぎ込むんですから世の中イケイケでした。

1991年(平成3年)、シーマを作るベース車のセドリック/グロリアのモデルチェンジの関係で生産開始からわずか3年あまりでモデルチェンジを迎え2代目モデル(FY32型)が登場します。大枠のフォルムで見れば格下のセドリック/グロリアと似ていたためか、爆発的人気は続かず、話題は4LのV8エンジンを搭載し世界一の静粛性をもつトヨタセルシオの方へ。これに対しシーマも4.1LのV8エンジン搭載車を設定しました。 

一方、余談ながら売れまくった初代シーマは中古車市場で人気車に。この手の高級セダンの常ですが、若い少年たちから2度目、3度目の愛をうけ立派なDQN号に転生。VIPな気分が味わえる名車としてもう一つの伝説を残します。

1996年(平成8年)夏、3代目モデル(FY33型)へと移行し前出のV8エンジンは継続、3LのV6エンジンはターボのみを設定しパワーモードを継続。巻き返しを図ります。北米ではインフィニティ・チャンネルで販売する都合から、ドイツ・プレミアム御三家にも負けないクルマ作りが見受けられインテリアも欧州車ちっくに。

ワタシが社畜時代、じつはこの3代目シーマの報道試乗会に参加していたのですが、会場だったリゾートホテルのベーカリーの若い女性スタッフが「これ、新しいシーマですか? カッコいいですぅ~」と駆け寄ってきました。「よっかったら座ってみませんか?」というと、「いいんですか? うわ~凄い!」と大はしゃぎ。この瞬間“シーマの神通力健在なり!”を実感したのでした。

2001年(平成13年)4代目シーマ(F50型)がデビュー。プラットフォームをプレジデント(トヨタ・センチュリーの対向車)と共有しボディサイズはさらに大型化。前期型の全長はギリギリ5m以内に収まっていましたがMC後に禁断の5mを突破。全幅1845mmと現時点で振り返れば標準ですが、北米はまだヨシとしても日本では持て余すサイズに。バブル崩壊も相まって販売が低迷します。

プレジデントとともに幕を閉じたシーマでしたが、4代目終売から約2年の歳月を経て2012年(平成24年)に突如5代目モデル(HGY51型)が降臨。パワーユニットは3.5LのV6エンジンをベースにハイブリッド化。そして現在へと至るのですが、まさか歴代最長の生産期間を記録するとは皮肉です。

ちなみにシーマとスカイラインの中間に位置したフーガは2004年から2022年まで2世代を投入。なぜ新規車として併売したのか、いまでもその判断は意味不明(個人的に)。もっとスターの資質にあふれたシーマを大切にして欲しかったですネ。

というワケで、いま新車で発注できる日産セダンはスカイラインだけ。しかし、このスカイラインも新規登録台数で見ればお寒い限り。フェアレディZみたいに超絶ビッグマイナーチェンジで生き残ってほしいと思います。シーマ復活の日はあるのか? 希望を胸に今後を見守りましょう!

Text:Seiichi Norishige
教重 誠一

**********************************