AE86レビン/トレノのライバル!A60セリカ。

ニッサンやホンダや三菱やマツダいすゞなど、生産効率という魔物に取り憑かれ、特に2リッター直列4気筒エンジン搭載5ナンバーレベルの小型車は軒並FF化された。

トヨタはそんな中、レビン/トレノやセリカ類をFRに留めた。本来、マーケットの隙間を狙う下位メーカーがやるべきコトを、リーダーたるメーカーが率先して残した。

おかげで、1.6リッター5ナンバー小型車でレビン/トレノのFRもカローラ/カリーナ/コロナらのFFもあり、しかもFFユニット移動したミドシップAW11MR2まで品揃えできた。2リッタークラスでもセリカのFR、カリーナEDのFFなどがラインアップできた。それだけ広くラインアップするコトで、より広く顧客を拾えた。

自動車メーカーの開発力生産力は拮抗しているため、できるクルマの機能に差はない。しかし、広い品揃えに依るスタイリングやキャラクターが拡がる。

AE86レビン/トレノ、それほど優れたクルマではない。しかし、クラス唯一のFRは顧客を惹き付ける武器になった。

その1クラス上で、A60セリカニッサンS12シルビアと並んだFRとして君臨した。当時、A60セリカはサッカートヨタカップのMVP副賞にもなった。その時受賞したのは、フラメンゴのエースだったブラジルのジーコ!当時ブラジルにトヨタがなかったのに、1年がかりでブラジルに持ち帰り、45年くらい経つ今もブラジルで家族と共に乗っている。

ある程度の部品共用をされているし、ヘタな薄肉化や防錆省略もなく、長く保てる商品を作っている。

 

 

 

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ほとんどがFFスポーツだったレビン/トレノのライバル |AE86完全攻略|ハチロクとアツい戦いを繰り広げた、珠玉のライバルたち
11/2(水) 17:01 Yahoo!ニュース
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80年代。ハチロクのライバルたち
AE86完全攻略|ハチロクとアツい戦いを繰り広げた、珠玉のライバルたち】

ハチロクがデビューした80年代前半は、ターボやDOHCが一般的になってきた時期、他メーカーのライバルたちも最新の技術を盛り込み、真っ向から勝負を挑んだ、ハチロクは自動車史に名を残しただけではなく、名ライバルも数多く生み出した

>>【画像11枚】DOHCのなかった三菱のランサーEXターボ、通称「ランタボ」や、FFライトウェイトスポーツのバラードスポーツCR-Xなど

 クルマ造りと嗜好が大きく変わり、走りの実力が一気に高いレベルへと引き上げられたのが1980年代。SOHCエンジンはDOHC4バルブへと進化し、後半には刺激的なDOHCターボも珍しくなくなった。また、駆動方式が大きく変わったのも80年代の特徴と言えるだろう。スポーティーカーであっても前輪駆動のFF車が主流となり、FR車は激減した。

 走り屋たちから愛された「テンロク」スポーツモデルの代表が、AE86の型式を持つ第4世代のカローラレビンとスプリンタートレノだ。1.6LのDOHCエンジンは2T‐G型から4バルブの4A‐G型に世代交代し、AE86のレビン/トレノはその最初の搭載車になった。しかも最後のFRライトウェイトスポーツだから、今も愛するファンが後を絶たない。

 レビン/トレノのライバルは、ほとんどがFF方式のスポーツモデルだ。ホットハッチと呼ばれる2ボックスの高性能車も少なくなかった。その代表が3代目シビック、通称ワンダーシビックである。デビュー時は1.5LのSOHC3バルブエンジンがリーダーだったが、1984年11月にホットハッチのSiを投入。1985年から始まったグループAカーレースでもレビン/トレノと名勝負を演じた。エンジンはZC型と呼ばれる1.6LのDOHC4バルブエンジンを搭載。レビン/トレノを徹底的に研究して登場したから、パフォーマンスでも4A‐G型を上回った。コーナリングスピードも高いが、レビン/トレノは意のままの気持ちいい走りで互角に渡り合った。

 また、ワンダーシビックと同じパワーユニットを搭載するFFライトウエイトスポーツのバラードスポーツCR‐Xもライバルにあげられる。こちらもZC型エンジンを積むSiが直接のライバルだ。ショートホイールベースとワイドトレッドの利点を生かし、俊敏な走りを披露した。

 三菱は、AE86の全盛期にはDOHCエンジンを持っていなかった。だが、フルラインターボを掲げ、豊かなトルクを武器にひとクラス上の走りを実現している。ランサーEXに搭載したのは1.8LのG62B型SOHCターボエンジンだ。そして、AE86にはインタークーラー付きターボで対抗。サスペンションは平凡だが、ラリーの世界で鍛え上げているから走りは非凡。軽量設計のFRスポーツらしい軽快なハンドリングが自慢だった。

 これに続く3ドアクーペのコルディアとトレディアはFF方式を採用して登場した。心臓は1.6LのG32B型SOHCターボエンジンだったが、1983年7月に1.8Lターボに換装。実用域の豊かなトルクを武器に、レビン/トレノと張り合っている。

 1980年の初夏にモデルチェンジしたとき、ファミリアはFF方式で登場した。このFFのファミリアはルックスがいいだけでなく走りも軽やかだったので大ヒット作となっている。この次の作品となるBF系のファミリアは1985年秋にベールを脱いだ。フラッグシップは1.6LのB6型DOHC4バルブエンジンにターボを組み合わせたGT‐Xで、驚異的な加速と気持ちいいハンドリングを身につけている。マツダも三菱と同じようにラリーを強く意識して開発を行った。だから4WDモデルであっても、ハンドリングは飛び抜けてスポーティーだ。

 その後、自然吸気のDOHCエンジンを積むスポルト16が加わったから、レビン/トレノにとっては手強いライバルになった。4輪ストラットのサスペンションと剛性の高いボディが異次元の走りを生み出したのだ。

 日産は、AE86より一足早くパルサーをモデルチェンジした。兄弟車のサニーよりスポーティーな味付けで、エクサと名付けられたリトラクタブル・ヘッドライトの2ドアクーペも用意している。主役はレビン/トレノに対抗して送り出した1.5LのSOHCターボ搭載車だ。

 エクサは1986年10月にモデルチェンジして独立車種となった。このときSOHCのCA16型をDOHC4バルブ化したCA16DE型エンジンを積んでいる。エクサと兄弟関係にあるサニーRZ‐1も話題をまいた。
 御三家の名門いすゞ自動車は、主役のジェミニを1985年にモデルチェンジし、FFレイアウトを採用。デビューから1年後に1.5LのSOHCターボを投入し、1988年にはDOHCエンジンを積むZZハンドリング・バイ・ロータスを市販に移した。冴えた走りを披露したが、このロータスはFFスポーツに生まれ変わったAE92レビン/トレノの時代の作品だ。

 それよりも手強かったのが、同じ4A‐G型を積む身内のライバルである。1984年6月にミッドシップMR2が、10月にはFFホットハッチのカローラFXも名乗りをあげた。正確で鋭いハンドリングはFRのレビン/トレノにはない魅力で、脅威の存在となっている。AE86レビン/トレノは、自動車史に残る名ライバルも数多く生み出したのである。

 

A175A LANCER EX
 1979年にモデルチェンジし、1981年に追加されたランサーEXターボ、通称「ランタボ」。三菱のフルラインターボ戦略で登場した一台で、1.8LSOHCエンジンに自社製ターボをドッキング。1983年のマイナーチェンジではインタークーラーが装着され、パワーアップを果たした。ハチロクとは排気量も違えばターボも付くが、遊べるFR車として人気を二分した。

 

PF60 GEMINI
 当時提携していたGMのワールドカー構想に基づき、オペル・カデットをベースに開発された初代ジェミニ。1979年のマイナーチェンジで追加した「ZZ」は、当時では数少ないDOHCのG180型を搭載。ハードな足やクロスミッションを採用し、ハチロクとともに土系モータースポーツで人気に。なお、1985年登場の2代目は、FFになってターボエンジンも搭載された。

 

AT CIVIC & AS BALLADE SPORTS CR-X
 ハチロクのライバルとして、真っ先に思いつくのがワンダーシビックとバラードスポーツCR-X。両車とも1983年に登場し、当初は1.5Lと1.3LのSOHCエンジンをラインナップ。しかし1984年に追加されたSiは、後に名機と呼ばれる1.6LDOHCのZC型を搭載し、高いスポーツ性を披露。とくにシビックは「東のハチロク、西のシビック」と言われるほどライバル視されており、ストリートはもちろん、グループAレースでも熱い戦いを繰り広げていた。


N12 PULSAR
 トヨタが積極的にDOHCエンジンを搭載したのに対し、日産はターボエンジンで対抗。2代目パルサーにも、1.5LSOHCターボのE15ET型搭載モデルが追加された。なかでも「ミラノX1」は、アルファロメオとの提携から誕生したグレードで、若者ウケを狙ったグリーンのシートなどが特徴。斬新な2ドアクーペスタイルのエクサも存在した。


BD FAMILIA
 1980年デビューの5代目ファミリア。シリーズ初のFF方式や4輪独立懸架を採用し、広い室内と軽やかな走りを実現。ボクシーなスタイリングも手伝い、大ヒットを記録した。また、軟派な印象が強いが1983年にはターボエンジンを搭載し、運動性能が一気に向上。なお1985年登場の6代目は、フルタイム4WDターボで武装し、ラリーシーンで大暴れした。

 

身内にも存在した、手強いライバルたち A63 CELICA A63 CARINA
 コンパクトボディ+FRレイアウトとして人気を博したハチロク。当ページで紹介したように各メーカーに対抗馬がいたが、じつは身内にもライバルが存在した。それが、A63セリカとA63カリーナだ。両車とも、ボディサイズはハチロクよりひと回り大きいが、FRレイアウトで4A-G型搭載グレードありと、共通点は多い。また、ハチロクと同じ4A-G型を搭載する初代MR2カローラFXも、駆動方式こそ違うものの、手強いライバルだった。

 

初出:ハチマルヒーロー 2015年 11月号 vol.32
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部

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