ヤタベRS?フェラーリディノRSだ!

週刊少年ジャンプ連載池沢さとしサーキットの狼」単行本全27巻中、流石島レースは11~17巻辺りだったハズ。

筑波Aライ模擬レースでロータスヨーロッパターボをエンジンブローで失い、次のレース活動を模索した。後援者谷田部幸雄から、自らが主催する流石島レースへの出場をオファーされた。マシンは公道グランプリで風吹裕矢のロータスヨーロッパと戦った、沖田の愛車フェラーリディノ246GTをベースに改造したフェラーリディノRS(レーシングスペシャル)。

モチーフは、ピニンファリーナが出したフェラーリディノ206Sコンペチオネ。最高速度300キロまでの速度域を想定し、エンジンをディノ2リッターV6から308GTBの3リッターV8に換装、トレッドホイールベース拡大、ベースがディノなので鋼管フレーム。超軽量化のため、FRPボディーにアクリルを多用。

ライバル早瀬左近は76年ポルシェ935ターボの前身、最高速度330キロにもなるポルシェカレラRSRターボを選択。他にも、ランボルギーニカウンタック/イオタ/ミウラやトヨタニューセブンのエンジンを移植したセリカLBは最高速度340キロ出し、高速域では苦戦した。

流石島レース1周目、幻の多角形コーナーリングはホテル街のタイトコーナー区間で突如覚醒した。外から切り込み、超鋭角のドリフト(テールスライド)をゼロカウンターで行う、失敗即スピン&クラッシュリスクの高いテクニックだ。

本来、北野元ら昔のドライバーがやっていた幻の多角形コーナーリングは、円弧のコーナーを多角形的にラインを取る。ソコでロスなく次の頂点に向かうため、ゼロカウンターで方向転換するテクニックだ。

風吹裕矢のレーシングテクニックの究極形だが、カレは後のモナコF3で開眼した、ジャンピングターンフラッシュという最終形もある。ブレーキング/慣性ドリフトで進入、パワースライドを使いながら脱出する際、ジャンピングスポットで飛ぶのだ。

後継作「モデナの剣」では、主人公剣フェラーリが"飛ばないジャンピングターンフラッシュ"のビクトリーピークターンをやった。

クルマについて、

ストーリー上の呼称は、フェラーリディノRS。ライセンス意匠の問題で、使えなくなったのだろう。

また、記事にあるスペックは池沢さとしフェラーリ328GTSをベースにアルミ外皮で実車化したモノで、ストーリー上のモノではない。リヤボンネットの開き方も全く違う。実際、この年代には328はなかった。

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「幻の多角形コーナリング」を初めて実現させたクルマ|ヤタベ RS
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12/29(木) 12:15配信

「幻の多角形コーナリング」を初めて実現させた「レーシング・スペシャル」
誰しもが通ったであろう「サーキットの狼」という漫画。この作品が登場するまで実在するクルマを描き切った作品がなかったことに加え、漫画に登場するスーパーカー群を乗り継いできた作者によるリアルなエピソード。そして、1人の暴走族がF1レーサーへと成長する過程を丁寧に描いたストーリーに酔いしれた。そんなサーキットの狼世代に向け、往年の名車とともにじっくりと堪能できるシリーズをおおくりする。 >>【画像20枚】アクリルでワンオフされた片側2灯のヘッドライトカバーなど。なお、漫画に出てくるヤタベRSはレース専用車両なので、ウインカーは付いてない 【 ヤタベ RS】 サーキットの狼 Story 風吹裕矢のコーナリング感性を最大限に引き出した名車 サーキットの狼がもっとも高い人気を誇る流石島レース出場車両で、主人公・風吹裕矢のクルマとしてはロータス・ヨーロッパに次いで知名度の高い車両。裕矢のコーナリングテクニックの代名詞ともなっている「幻の多角形コーナリング」を初めて実現させたクルマでもある。漫画の中ではディーノ・レーシング・スペシャルという名称であったが、大人の事情からか「ヤタベRS」という名前で実車が製作された。  1970年代をわかせた欧州の名車が次々と登場し、誌面狭しと暴れまくった「サーキットの狼」にあって、異色の1台といえるのがヤタベRS(レーシング・スペシャル)だ。  全幅1890×全高1060mmのスペックからもお分かりのように、実車と対峙するとその低さと幅広さに圧倒される。そして、漫画のフォルムを実車にしたスタッフたちの熱意と技術に驚くばかりだ。 ヤタベ RS (レーシング・スペシャル) SPECIFICATION 諸元 全長×全幅×全高●4470×1890×1060mm ホイールベース●2355mm エンジン種類●水冷V型8気筒DOHC4バルブ 総排気量●3185cc 最高出力●273.7ps/7000rpm 最大トルク●31kg-m/5500rpm ※スペックは池沢早人師ミュージアムに準じる。 初出:ノスタルジックヒーロー 2017年12月号 Vol.184 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部

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