田中将大ではなくダルビッシュ有、栗山監督の選択。

WBC栗山監督の選択した、投手陣のリーダーは(プレ12や東京五輪で稲葉監督が選んだ)田中将大ではなく、ダルビッシュ有だった。果たして、それが吉と出るか凶となるか。

田中将大ダルビッシュ有、表向きは常にダルビッシュ有を兄貴分的に慕う田中将大の図式に映るが、実のところ成し遂げて来たコトは全く違う。北京五輪や第2回WBCで一緒に選ばれて来たが、当時は2人ともリーダーではなかった。今回の2人、選ばれれば、名実共にリーダーとなる。栗山監督として2人を並び立たせるコトは危険だと判断したのだろう。

ダルビッシュ有、あの東北高時代の決勝登板をエースたるカレ自ら回避したり、北京五輪には売名目的の当時妻紗栄子の帯同を許したり、第2回WBCでも"自分の良いタマを投げる"だけで終わった。日ハム日本一は若きエースだったがリーダーではなかった。チームを勝ちに導くエースではなく、自分が良いタマを投げるコトしかアタマになかった。"安乗りした偏説"たる体重増は、自らだけでなく大谷翔平もトミー・ジョン手術にと追いやった。

田中将大駒大苫小牧高時代から1年生2年生エースとして、夏を投げ抜いた。バカな先輩達に足を引っ張られ、春を逃しても夏を制した。3年夏も体調崩しながら投げ抜いた。北京五輪も第2回WBCも、最年少ながらに投げ抜いた。楽天のリーグ優勝もCS勝ち抜きも日本一も、カレがリーダーであり象徴だった。ダルビッシュ有の体重増に乗り、トミー・ジョン手術のリスクも負ったが、カレは手術を選ばず、ピッチングを変えて乗り切った。ダルビッシュ有がリハビリしてる間も、カレはヤンキースを黒田以上に支えた。戻った楽天では、チームメイトの僻みに依る無気力試合のせいで、2年連続負け越しさせられている。

本来は、エースメンタル/リーダーメンタルとして、田中将大の方が遥かにリーダーとして相応しいが、この2年の楽天の"田中将大登板試合八百長"のせいで、栗山監督としてリーダーに選びにくくなった。というか、この数年だけメジャーでいっぱい勝っているダルビッシュ有を、選ぶ以上はリーダーに据えざるを得ない状況にある。2年間楽天八百長に足を引っ張られた、田中将大をリーダーに選びにくかった。

勝ち続け、優位にある間はダルビッシュ有レベルのメンタルでも、順調に行く。しかし、稲葉監督のプレ12でも東京五輪でも順調には行かなかった。敗退リスクもあった中での薄氷を踏む状況からの逆転は、カレのメンタルではムリだ。きっと"今日はオレ達の日ではなかった"と諦めるだろう。カレはそういうメンタルなのだ。

唯一の救いは、栗山監督と日本一に関わった大谷翔平がいるコトだ。カレは藤浪晋太郎ほどでなかったチーム状況もあり、高校時代も勝てなかったが、勝利への渇望はダルビッシュ有より遥かに上にある。勝つために、投げるだけでなく、打つし走る。そうして、カレ自身唯一の日本一は、肥大戦力ソフトバンクを逆転し、広島を破った時も、投げて打って走った。

ダルビッシュ有がユルめても、大谷翔平が勝ちに引き込む希望はある。

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ダルビッシュ「戦争に行くわけじゃない」 若侍たちに脱力のススメ 熱くWBCを語る
2/6(月) 2:00 Yahoo!ニュース
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 日の丸を持参した地元ファンと記念撮影に応じるダルビッシュ(撮影・小林信行
 米大リーグ、パドレスダルビッシュ有投手(36)が4日(日本時間5日)、3月の第5回WBCに臨む侍ジャパンに「戦争に行くわけじゃない」と“リラックスのすすめ”を説いた。17日から始まる日本代表の宮崎合宿に初日から参加する意図も明かし、エンゼルス・大谷、ロッテ・佐々木朗らとのプレーを心待ちにした。この日は本拠地のサンディエゴのペトコ・パークで開催されたファンフェスタに出席した。

 侍ジャパン最年長。ただ一人、2009年の第2回WBCの優勝を経験しているからこそ、その言葉に重みがあった。

 06年の第1回大会からWBCに対する日本と、米国や中南米など強豪国との熱量の違いが指摘されてきた。ダルビッシュはこれらが起因する過度な重圧への違和感を口にし、歴代でチーム平均年齢最年少27・3歳となった侍ジャパンへメッセージを送った。

 「(日本は)気負いすぎというか、戦争に行くわけではない」

 日本代表の力を信じているからこその“脱力のすすめ”だった。「自分たちは好きな野球をやってきて、大会に勝つためのベストメンバーだと思うので。オールスター中のオールスター。『負けたら日本に帰れない』というマインドで行ってほしくない。気負う必要はない」。平常心で臨めば勝てるチームであると力説した。

 日本代表の宮崎合宿からチームに合流し、言葉と背中で思いを伝えていく。メジャー選手は所属球団のキャンプに参加した後で代表チームに合流するのが原則だが、ダルビッシュは生活拠点のサンディエゴからパドレスのキャンプ地・アリゾナを経由せずに日本へ直行する。

 合流時期はパドレスから任されていたことを明かし、「『僕はメジャーリーグでやっているからあとで来ました』というのはしたくなかった」と説明。「早めに仕上げてます。状態はいい」と万全をアピールした。

 今回の日本代表にはエンゼルスの大谷もいる。同じ日本ハム出身だが、一緒に戦うのは初だ。「大谷君だけでなく、(ロッテの)佐々木君であったり、一緒にプレーしたことない選手ばかりだから、一緒にプレーできるのがすごくうれしい」と目を輝かせた。

 また、侍最年少20歳の中日・高橋とは年齢差が一回り以上もあるが「コミュニケーションで変に遠慮してほしくないというのはある」と、注文も忘れなかった。

 連覇を果たした09年の第2回大会以来、3大会ぶりの優勝を狙う日本代表。実績と経験を兼ね備えたダルビッシュが先頭に立ち、自然体で世界最強国の称号を取り戻す。

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