高校野球、男女10代の心身成長をわかってないと・・・

高校野球、今は男子だけでなく、女子にも高校野球がある。高校野球、男子での甲子園優勝監督が女子を指導しても、基本上手く行かない。成長パターンが男女で異なるから。

男子の中学~高校時代は、相当に成長期にある。だから、この時期に栄養と休養とトレーニングが上手く行くと、耐久力や能力的にかなり向上する。その上で勝ち進むと経験値が上がり、更に向上する。

しかし、女子の成長期は意外と小学高学年~高校初期辺りまでだ。だから、下地は中学まででデキてしまっているから、高校で栄養と休養とトレーニングしてもソコまで強くならない。むしろ、いきなり高校でハードにトレーニングするとカラダが壊れやすくなる。

つまり、男子は高校時代のトレーニングで強化デキるが、女子は中学時代までに強化は終わっている。それがわかってないから、高校でも男子の半分とかやってしまうし、発想的には「アタックNo.1」の特訓に立ち帰る。アレは、中学高校のバレーボールマンガ/アニメだったが。

実際、女子テニスの伊達公子でも活躍は20代序盤までだったが、技術基礎を支えた脚は高校までに作り上げたモノだった。

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「これくらいは大丈夫」でチーム“崩壊” 女子高校日本一監督が実感…押しつけの限界
4/30(日) 20:00 Yahoo!ニュース
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神戸弘陵女子野球部で黄金時代を築く石原康司監督
 
選手に指導する神戸弘陵女子野球部・石原康司監督(右)【写真:橋本健吾】
 女子高校野球で圧倒的な強さを誇る神戸弘陵(兵庫)は、今春の「第24回全国高校女子硬式野球選抜大会」で4年ぶり3度目の優勝を果たした。創部から指揮を執る石原康司監督は「時代とともに指導にも変化は必要」と語る。

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 神戸弘陵女子野球部は春3度、夏2度全国優勝を経験しているほか、ユース大会などを含めると10度の日本一を誇る。石原監督は1993年から2013年まで同校男子野球部を指導。2014年に女子野球部の監督に就任した。

 第1期生は全国から31人が集結。「3年で日本一」を目標にスタートした。男子に比べ体力などで劣ることは理解していたが、厳しい練習を課したという。「何としても選手に報いてあげたい。その気持ちしかなかった。走らせたし、ノックもガンガンした」と振り返る。

 それでも、練習量は男子を指揮していた当時の「半分ぐらい」だったという。ところが、2年目に故障者が続出し、試合を行うどころではない状況に陥った。「これくらいは大丈夫」との思いで指導を続けていたが、現実を知ることになった

「勝ちたい、何とかしたい。その思いだけで、選手のことを考えていなかった。このままではダメだと気付きました。そこが私のターニングポイントでした」

当初は厳しい指導で故障者続出…トレーナー招聘、ヨガ導入などで改善
 自らを信頼して入学してくれた選手たちが、悩み苦しむ姿に心を痛めた。そこからは専門のトレーナーをつけたりヨガを導入したり、コンディショニングを最優先に考えるようになり、選手とのコミュニケーションも積極的に図っていった。

「時代の流れを読むことは必要です。自分のポリシーを押し付けるだけでいいチームは作れません。指導者が勉強していくことが大切で、変化を恐れてはいけない」

 チームのスローガンは「感謝」。学校敷地内にある球場バックネット裏のベンチに「ありがとう」の文字を掲げ、卒業していった選手全員の名前が刻まれたプレートをグラウンド脇に飾っている。

「今でも第1期生には『あの時は厳しかった』『今は優しくなりましたね』と言われます。苦労をかけてしまいましたが、神戸弘陵女子野球部に関わってくれた全ての生徒のおかげで今がある。いつでも帰って来られる場所として守っていきたいですね」

 過去の失敗を反省し、次世代の選手育成に向け、石原監督も日々、選手とともに進化し続けていく。
橋本健吾 / Kengo Hashimoto
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