BMW M2、サイズや重量は嘗てのグループ5!

BMW M2、このサイズや車重、もはや2シリーズではない。嘗てのグループ5、シルエットフォーミュラーの3.0/3.2CSLターボそのものだ。

M2とM3とM4は3リッター直6ツインターボ、M5以上でも4.4リッターV8ツインターボ、多少差はつけているが、ほぼ共通だ。何で、こんな共用にしているのか?ニュルブルクリンクのアタック、きっとM2が一番速いハズだ。

以前は、全てNAでM3は4リッターV8、M5とM6は5リッターV10だった。明確にグレードと性能の棲み分けがされていた。

本来、M2は2リッター直4NA又はターボ、M3とM4は3リッター直6ターボ、M5とM6は4.4リッターV8ターボ、M7とM8は6リッターV12ターボと、棲み分けるべきだった。

M2に2リッター直4NAかターボなら、相当軽く仕上げるコトも、よりコンパクトに仕上げるコトもデキたハズだ。

 

 

 

 

 

 

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【最新モデル試乗】新型BMW・M2はドライバーを刺激する究極FRクーペ。3リッター直6ターボ+6速MTが素晴らしい!
2023.05.11 06:40掲載 カー・アンド・ドライバー 17
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新型は兄貴分M4のショートホイールベース

M2が第2世代G87へと進化した。初代F87はF22型2シリーズクーペをベースに2016年に登場。世界で最も売れた「Mモデル」となった。コンパクトな2ドアボディにハイスペックを誇る6気筒エンジンを搭載。しかも後輪駆動でMTギアボックスも選べる、となれば世界中のBMWファン、いや運転好きが喜び勇んでオーダーしたのは当然だろう。かくいう筆者もそのうちのひとり。M謹製のS55エンジンを積んだ後期型6MTモデルのドライビングは最高に楽しく、まさに傑作だった。

「正統派FRモデル」を謳う新型BMW M2が日本上陸。トランスミッションには6速MTと8速MステップトロニックATを用意

6気筒FRのマニュアルM2は、先代で最後……そんな噂もあった。だが、昨秋発表された新型は、うれしいことに、そのすべてを継承していた。大きな違いといえば、2ペダルモデルがDCTではなくステップトロニックになったこと。これは、最新のM3/M4と同様である。

新型M2はどんなモデルか。ひと言で表現すると、M4のショートホイールベース版(2855→2745mm)である。BMWがその先祖として掲げたイメージモデルは1970年代の名車、2002ターボ。2シリーズのコンパクトな車体に、M3/M4用のパワートレーンとシャシー&サスペンションを与えた高性能モデル、と聞けば、02ターボの子孫という説明にも納得だ。

順を追って解説しよう。まずはパワートレーン。M4と同じS58型3リッター直6Mツインパワーターボで、最高出力は460ps、最大トルクは550Nmとした。最新M4と比較して出力で20ps劣るのみ。先代M4を上回るパフォーマンススペックを誇っている。これに組み合わされたのは、8速Mステップトロニックとギアシフトアシスタント付き6速MT(日本仕様はAT/MTとも958万円の同価格設定だ)。アクティブMデファレンシャルも標準で装備された。

スタイリングはベースとなったG44・2シリーズクーペよりもさらにグラマラスで、顔つきも物々しい。新たなキドニーグリルデザインも目を引く。足元はファット。フロントにはなんと275/35R19タイヤを履く。リアは285/30R20。要するに前後ともM4の日本仕様標準グレードと同サイズというわけだ。ワイドトレッド&ワイドタイヤを覆うために全幅はなんと1885mmに達している。

各部は本気スポーツ仕様。ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェで鍛え抜かれたボディ骨格に前後50対50という理想の重量配分、さらに電子制御ダンパー付きのアダプティブMサスペンションと可変ギアレシオMサーボトロニックステアリング、6ピストンのMコンパウンドブレーキなどなど、M4も顔負けの仕様となった。

惚れ惚れとする絶品ストレート6。MTの操作性も気持ちいい!

筆者に与えられた試乗車はM2専用色の明るいソリッドブルーで、マニュアルトランスミッションを装備していた。

走りは、どこかしらM4の雰囲気があった。街乗りではソリッド&フラットで硬派な乗り心地がいかにもM4ぽい。場合によってはさらに激しく感じることさえある。けれどもコンフォートモードでは逆にM4よりも落ち着く。速度を上げていくにつれ、乗り心地はカドがとれ、クルマ好きの好む均質な弾性感とでもいうべきライドフィールへと収束する。高速クルーズもなかなかよかった。

驚いたことに、これだけ大きなタイヤ(とくにフロント)を履いているというのに、低速域からまるで違和感がない。リアタイヤかと見紛うほどに太いタイヤと乗り手の両腕とがつながっているとは到底思えない。もちろんドライブモードの設定次第で様々なキャラクターへと変更できるが、コンフォートでもスポーツプラスでも前輪の大きさを特に感じることはなかった。

そして、エンジンの気持ち良さはやはり格別。M2の3リッター直6ツインターボ(S58型)は、アルピナを含めすでにいろんなモデルに積まれて実績がある。十分に慣れ親しんだはずだというのに、絶品の力強さと官能フィールでドライバーを鼓舞し続ける。何度乗っても、いいなぁと思う。右足を踏むほどに足元から腰がエンジンと一体となる感覚が高まっていく。これこそよくできた内燃機関の見本で、直6を操る喜びを十分に堪能できた。

そんな心臓をより魅力的に感じさせたポイントが、改良された6速MTの操作フィールだった。シャシー制御とともに先代M2に比べて大幅に良くなったと思える点である。

先代のMTは操作フィールに節度感が足りず、エンジンの官能性と手足を駆使する楽しみだけで評価すべきトランスミッションだった。決してシフトフィールそのものが気持ちいいとは思えなかったのだ。新型ではそれがかなり改善された。ビシビシと吸い込まれるような操作感と、優秀なレブシンクロ機能の相乗効果で、積極的に操れば操るほど楽しい。

0→100km/h加速タイムはATの4.1秒に対してMTは4.3秒。このクラスでも「速さ」に関しては、2ペダルに軍配が上がる。となればMTの役目は速く走らせることではない。ドライバーを気分よくさせることが、重要な役割になる。
マニュアルギアボックスのシフトフィール改善は、新型M2の大きな魅力だ!

BMW M2主要諸元

グレード=M2
価格=6MT  958万円
全長×全幅×全高=4580×1885×1410mm
ホイールベース=2745mm
トレッド=フロント1615/リア1605mm
車重=1710kg
エンジン=2992cc直6DOHC24Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=338kW(460ps)/6250rpm
最大トルク=550Nm(56.1kgm)/2650~5870rpm
WLTCモード燃費=9.9km/リッター
(WLTC市街地/郊外/高速道路:6.8/10.3/11.8 km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=フロント:275/35R19/リア:285/30R20+アルミ
駆動方式=FR
乗車定員=4名
最小回転半径=5.2m

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