阪神が勝たなければ野球がダメになる?なってないけど!

廣岡達朗サン、90年代、「阪神の監督は1億もらえてもやらない!」と言ってたくらい。ムッシュ吉田義男第2期の日本一以外、日本一はない。以降のリーグ優勝も、星野仙一監督のカネに飽かせた獲得補強の末の優勝、岡田彰布監督の優勝もそのおかげだった。以後、和田監督最終年にCS勝ち抜き日本シリーズに行った以外、優勝も日本シリーズもない。今の阪神セ・リーグでも巨人に次ぐくらいの高年俸球団だ。外人もいっぱい、1回3割や10勝したくらいで年俸爆上がりするチームだ。

今回第2期岡田彰布監督になった。

既存戦力よりも、自らが見出す抜擢起用ばかりを優先したカネモト⇒矢野の7年で、和田監督最終年日本シリーズ進出チームは完全崩壊した。大和が、横浜に行ったおかげで現役に残っているだけだ。

岡田監督には、カネモト矢野のような色眼鏡はない。森下が抜擢されただけで、後は去年までと変わり映えない。去年まで、不調で大山がよくハズされ、戻った終盤にサトテルがハズされていたが、今年は大山は順調で、サトテルはハズされていた。

単に、カネモト矢野がダメだっただけで、フツ~の手腕ある監督がやれば、この順位成績当たり前の高年俸チームなのだ。

廣岡達朗サン、今の巨人はわかっているようだが、今の阪神をちゃんと見ているのか?新庄日ハムを面白いと言ったり、観点が孫のヤンチャを目を細めて見るおじいちゃんになってない?

 

 

 

 

 

 

 

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阪神が勝たなければ、野球はダメになる/廣岡達朗コラム
8/11(金) 11:01 Yahoo!ニュース
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球に対して逃げない森下
 
阪神・森下翔太
 私は森下翔太が好きだ。どこが好きかといえば、球に対して逃げないところだ。

 今シーズンが開幕して、ある新聞の評論で彼を使えば面白いと書いたところ岡田彰布監督はすぐに使った。その後、結果を出せずに二軍落ちも経験したが、最近は三番を打っている。それなりの魅力を現場の監督が認めている証拠だ。

【選手データ】森下翔太 プロフィール・通算成績・試合速報

 しかし、アウトコースのクソボールを振るというのは間違っている。打席のもっとホームベース寄りに立てば、外角を真ん中にできる。ストライクゾーンを自分の近くへ引き寄せればいいのだ。一方、内角球はどう対処すべきか。内角球を真芯に当てて振り切ったらファウルになる。私の先輩である南村侑広さんは「手を縮めて体をクルッと回転させて打てば三塁の頭を越すヒットになる」と教えてくれた。

 もう一つ私が指導者なら、センター中心に打つつもりでタイミングを取れ、と言う。これが基本である。

 三冠王を3度取った落合博満は「センターに打つ意識で打席に立つ。結果としてレフトやライトに打球が飛ぶことはある」と言っていた。あれは正しい。

 落合は現役時代によく練習した。練習量では広島の高橋慶彦と双璧だった。私が西武の監督時代に川崎球場の室内練習場を貸してほしいとロッテに打診したら、「いま落合さんが練習していますから」と断られたことが多々あった。

 落合の良さは、根拠を述べてこうしろと言うと、「じゃあ、まずあなたが見せてくれ」と言える度胸があることだ。その上で納得できればマネをする、ダメだと思えばやらない。

主力に植え付ける危機感
 森下に話を戻すと、担当コーチが今後、彼をどう立派に育て上げられるかが見どころ。それができないなら辞めたほうがいい。

 すべてがそうだ。巨人の指導者にしても良いことを言っているとは思う。しかし、ただ言うだけで選手ができなかったら言ったうちには入らない。すぐに答えが出るような努力は努力とは言わない。教える側と教わる側が、答えが出るまで根気強くやるから努力なのだ。

 森下が成功したら四番の大山悠輔、五番の佐藤輝明も刺激を受ける。大切なのはライバルを作ること。お前のスペアはいくらでもいるという危機感を植え付けてやれば、その人間は伸びる。坂本勇人は復帰後に打っているというが、私には少し休んだら元気になったとしか見えない。年齢には勝てない。そこでライバルを作ってやることで落ちていく波を遅らせることができるのだ。

 俺がいるのに、なぜ同じポジションのライバルを他球団から獲ってくるのか――それが昔の巨人流だった。今の巨人は他球団で生まれ育った良い選手を年齢やポジションを考えずにのべつまくなしに獲る。

 そんなことより自分で育てたらいいではないか。教えて育てようという親心が原辰徳監督には全然見えない。打順も日替わり。これでは打順に対して無責任になる。

長嶋監督に推薦した責任
 なぜ私は原監督に厳しいのか。

 長嶋茂雄監督の第2次政権時代、後任に関して、私は長嶋に「原を指導者として育てた上で勇退しろ」と助言した。2002年、原は監督に就任。長嶋は私の期待に応えてくれた。初めに彼を監督に推薦した責任が私にはあるのだ。

 オールスターのようなチームなら原采配でもいい。何も教えずに済む。だが、弱いチームを一から教えて、指導者と選手が互いに苦労して勝って日本一になってこそ選手もファンも喜び、指導者も勉強になるのだ。

 その点、岡田監督はオリックスで苦労した。10~12年の3年間、指揮官を務めて5位、4位、6位。その経験が岡田監督を進歩させたのだ。ポジションや打順も巨人のように変えない。阪神が負けるようなことがあれば野球そのものがダメになる。

週刊ベースボール』2023年8月21日号(8月9日発売)より

廣岡達朗(ひろおか・たつろう)
1932年2月9日生まれ。広島県出身。呉三津田高、早大を経て54年に巨人入団。大型遊撃手として新人王に輝くなど活躍。66年に引退。広島、ヤクルトのコーチを経て76年シーズン途中にヤクルト監督に就任。78年、球団初のリーグ制覇、日本一に導く。82年の西武監督就任1年目から2年連続日本一。4年間で3度優勝という偉業を残し85年限りで退団。92年野球殿堂入り。

写真=BBM
週刊ベースボール
 
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