現在の野球離れの原因って・・・殆ど供給側!

現在の野球離れ、低年齢層の野球人口減少を、バカな野球マスコミは指導者達の坊主アタマ強制に求め、今回の慶応もブラフにしている。

坊主アタマ強制については、過去の指導者達がちゃんと説明するコトを省いて単なるルールにしてしまっただけのコトだ。

本来、野球離れの原因は、広場や公園での禁止など、気軽に野球に触れる場所の減少や、スポーツ品メーカーの供給品のバカ高値に依る部分が殆どだ。特に、グローブは硬式だけでなく、軟式もハネ上がり、野球への入門どころかキャッチボールすら困難になった。プロ野球球場観戦料も、球場の人工芝化やドーム化などのせいか、ハネ上がった。プレーヤーの質は高年俸の割に低下し、観る価値の下落も感じさせる。プロ野球の地上波放送激減も、野球の地位低下に拍車をかけている。

マスコミが、プロ野球選手達のボッタクリ的高年俸と球団のザル査定や、球場のボッタクリ入場料や、野球用具メーカーのボッタクリ値付など、触れねばならないコトを避け、坊主アタマ強制以外に何の指摘もないコトに愚かさを感じる。

今や、軟式グローブ1つ買うなら、テニスラケット&ウエア上下&シューズ&ボールまで買える。バットやスパイク数種やユニフォーム一式など、揃えろと言われたら、身の毛も弥立つ。

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慶應高前監督が抱く「脱坊主」報道への違和感 「野球離れの原因にも目を向けてほしい」
8/19(土) 8:32 Yahoo!ニュース
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快進撃を続ける慶應
 ベスト8も出そろい、さらなる盛り上がりを見せている全国高校野球選手権記念大会。例年、西日本勢が上位に勝ち進むいわゆる「西高東低」の流れになることが多いが、今年は東北が3校ベスト8までコマを進めるなど、東日本の代表が多く勝ち残っている。その中でも、今大会で大きな注目を集めているのが、激戦区神奈川を勝ち上がってきた慶應義塾高校だ。

【写真】ツーブロックもあり? 自由な髪型の慶應ナインはこちら

 神奈川大会で東海大相模横浜高校を破った勢いそのままに、甲子園でも初戦で北陸(福井)を大差で撃破。そして、次戦では選抜ベスト4の広陵(広島)をタイブレークの末破り、2008年以来15年ぶりのベスト8への進出を決めた。

 15年前、慶應高をベスト8に導いたのが、前監督の上田誠さん(66)だ。1990年から同校の野球部を率い、2015年に勇退するまでに春夏通算4度、チームを甲子園へと導いた。現在は、野球をする小学生が故障なく競技を楽しめることを目指して活動する「神奈川学童野球指導者セミナー」の代表などを務めている。

 上田さんが監督だった08年夏。ベスト4をかけて戦ったのが、奇しくも今回と同じ沖縄県代表の浦添商業だったという。上田さんは言う。

「沖縄のチームは、球場が独特のムードになるんです。いたるところで指笛が鳴って、中には踊ってる人もいて(笑)。森林(貴彦)監督には沖縄の高校との試合ということもあり、この雰囲気に飲まれずに頼むぞ、とLINEで伝えました」

 慶應高といえば、これまでの高校野球のイメージである坊主頭でないことが、盛んに取り上げられ、注目を浴びている。これについて上田さんは「私の監督時代はここまで積極的に取り上げられることはなかった。ただ単に変わり者扱いされて終わりでした。髪がなびいていることが高校野球のイメージと合わなかったのでしょう。いまやっと時代が動いて来たと感じています」

 しかし、上田さんは自由な髪型は良い、坊主は悪いというような髪型に主に焦点を当てた「脱坊主」報道が盛んになされることに、ある違和感を抱いているという。「慶應義塾が注目されることで、『脱坊主』が広まっていくことは嬉しいこと。ただ今回、慶應が取り上げられる前から花巻東など、坊主を強制しない高校はありました」としたうえでこう話す。

「しかし、この『脱坊主』が増えてきた背景にある、アマチュア野球界が抱える深刻な問題が、十分に報じられていないと思います」

 

 その問題とは何なのか。それは、小中高校生たちの急速な野球離れだという。上田さんは言う。

「学童野球は10年頃から、その上の中学野球は13年頃、高校野球は15年頃から競技人口が少子化よりも早いスピードで減ってきています。私がよく活動をしている神奈川県では、もともと2千くらいあった学童野球チームがここ15年で600くらいに激減しました。この状況は全国でも変わりません」

 日本高等学校野球連盟によると、23年度の加盟校の硬式野球部員は12万8,357人で、9年連続で減少しているという。

 全国の野球チームと接する機会が多いという上田さんはここ数年、競技人口の急激な減少を肌で感じ、「大きな危機感を抱いている」と話す。

 上田さんは「野球離れ」の原因の一つに、旧態依然とした指導法があると考えている。

「指導者の意識改革は急務だと思います。いまだに軍隊的な一律の指導をしていたり、朝から晩まで長時間の練習を課していたりする指導者も見かけます」

 慶應高では個人練習が多いという。

「それが野球がうまくなる近道だと思います。私のときはみんなでそろって声を出してとか、足をそろえて走ってとかはせず、自主練をメインにしていました。いまの慶應高校の練習内容を詳しく聞いたわけではないですが、現在でも変わっていないそうです」

 サッカーのように野球にも指導者のライセンス制度もあるが、十分に広まっていないと感じるという。

「指導に関する十分な知識がない人が、野球経験があるというだけで指導をしているケースも多い。そういった指導者の全てが悪いわけではないですが、医療的な知識が不足しているために故障してしまう子どももいて、中には小学生でひじの手術を受けている子もいます」

 

 そしてこう続ける。

「古臭いというイメージが野球についたままでは、子どもたちが野球をやってくれなくなってしまう。同じ危機感を持っている指導者は多く、その危機感から生まれてきたものの一つが『脱坊主』だと考えています。なので、坊主かどうかが本質的な問題ではなく、それが生まれてきた背景にこそもっと目を向けていくべきだと思います」

 

 慶應高の森林監督も危機感を持つ指導者の一人だと上田さんは言う。上田さんは森林監督を「高校野球好き以外の何者でもない」と評す。

 上田さんは森林監督が慶應義塾高の2年生のときに同高の監督に就任。その後も森林監督が学生コーチや、助監督を務めるなど、長年一緒にチームを率いてきた間柄だ。「良きパートナー」と上田さんは言う。そして森林監督の活躍をこう評価する。

「野球界の古いしきたり、頭髪のほかにも、厳しすぎる上下関係など、上から押しつけるような指導は違うのではないか、ということを積極的に発信してくれている。頼もしい限りです」

「私は、野球が子どもたちの身近からかけ離れたスポーツになってほしくない。そのためには髪の毛どうこうばかりを話題にするのではなく、ジュニア期の野球をどう教えていくとか、野球とはどうあるべきかということをもっと考えていかなければならないと思っています」(上田さん)

 甲子園のニュースが増えるいまだからこそ、野球界が陥っている危機にも目を向けてほしい。

(AERAdot. 編集部・唐澤俊介)
唐澤俊介

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