「セクシー田中さん」結局、何も完結しなかった!

日テレドラマ「セクシー田中さん」、昨日で最終回。実生活をそのまんま録って放送したような、ダラダラ進行。タマ~に刺激ある事象起きても、ドラスティックな展開が起きるワケでもない。

こんなの、マンガの進行をそのまんま切り取って放送したようなダラダラ具合だ。結局、1クール3ヶ月の10話程度だが、通常ドラマ放送の起承転結は感じず、ひたすら起承で引き延ばしただけだ。

映画での完結編上映でも目論んでいるのか?

その割に、キャスティングが木南晴夏や生見芽瑠や安田顕らでは、映画や2時間スペシャルにすら耐えないだろう。元乃木坂46生駒里奈なんか、エキストラほどの爪痕も残らなかった感じだ。

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『セクシー田中さん』木南晴夏の田中さんは本当に美しかった “感謝”にあふれた最終回
12/25(月) 6:02 Yahoo!ニュース
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『セクシー田中さん』©︎芦原妃名子小学館/NTV
 『セクシー田中さん』(日本テレビ系)最終話が12月24日に放送された。三好(安田顕)のことも笙野(毎熊克哉)のことも圧倒した田中さん(木南晴夏)のタフさは我々の想像以上だった。

【写真】ベリーダンス衣装でクランクアップの木南晴夏&生見愛瑠

「みんな毎日変わっていく。明日何が起こるかなんかわからない。ワクワクしない? 無難な人生なんて僕は存在しないと思うけど」

 三好(安田顕)は、田中さんから拒まれ困惑気味だけれど、なんだかそれもちょっぴり嬉しく楽しそうに言った。

「あれから毎日生きる理由を集めてる(中略)ね、ワクワクするでしょ?」

 これは、田中さんに「退屈な毎日を変える魔法」を教えてもらった笙野(毎熊克哉)の母親・悦子(市毛良枝)が言った言葉だ。

 世間や周囲から悪目立ちせず、いちいち説明なんて必要なしにでも受け入れられ、わかりやすく「幸せ認定」してもらえるような“年相応”で順当な人生……。それが自らの本心から望んだ「自分の人生」ならばなんら問題ないが、「不幸にならないためのリスクヘッジ」で、本当に自分が欲しいものが何かわからぬままにすり替えた先の手近で妥当な道だったならば、どこかで支障をきたしてしまうのかもしれない。

 三好からの願ってもみない好意をすんなり受け入れられなかった自分に誰より驚きを隠せない田中さんは、「これから何を目標に踊ればいいのか、自分で自分のことがわかりません」と大混乱し、食事もままならずベリーダンスの練習どころではない。それを知った小西(前田公輝)が呟いた「“誰かのために”って案外脆いなぁ」という言葉は本質を突いているかもしれない。

 自分という存在に無関心で、そのくせ旧式の「家庭像」にだけは厳格で、まるで妻のことを家政婦かのように扱う夫との結婚生活を、「ずっと虚しくて。埋めたかったのよ、ポッカリ開いた穴を、わかりやすい『幸せ』で」と振り返る、これまで家族第一優先で生きてきた悦子の言葉が重なる。

 油断すると自分のことを簡単に見くびりたくなってしまうような出来事なんて日々の中でたくさん溢れているし、そう思ってしまえた方が楽な気がする時だってある。だけど、人は常に変化しているし、意図的に変わることだってできる。昨日までの自分はいつでも脱ぎ捨てられるし、少しの変化も見逃さず楽しめたならば、生活は、人生は今よりずっと豊かで面白くたくましいものになる。冒険はいつからだって始められる。

 田中さんも悦子も、そして朱里(生見愛瑠)も日々の小さなことにクヨクヨしてしまうことだってもちろんあるけれど、自分が思っているよりも実はずっとずっと身軽でタフで自由だ。自分が気づいていないだけで、すでに随分遠くまで進んでいたりする。そしてそんなことに気づかせてくれて、見守ってくれる友や大切な人が数人、近くにいてくれたならば、それで十分すぎるだろう。

 人生のどん底にいる気がする瞬間に、“一つ一つは些細だけど、集めると生きる理由”になるピースを一緒に探してかき集めてくれる田中さんと朱里のような。

「伸びやかで自由で大胆で、この人には敵わない。不器用だし人よりは時間かかるかもしれないけど、彼女なら自分で解決できる」

 そんな言葉を田中さんに迷いなくまっすぐかけてくれる笙野のような存在が。そしてそれは現在進行形で大切な人じゃなくたっていいし、その相手とわかりやすい形で結ばれなくったってもちろんいい。

 「君のダンスはへっぽこだけど人を変える力がある」という進吾(川村壱馬)の言葉に救われた朱里のように。離婚届を突きつけて夫と初めて喧嘩ができたことに喜び、病院内で問題児として扱われる人生初の出来事になんだか嬉しそうな悦子のように。

 「あなたに埋めてもらわなくてもお母さんもう平気だから」と、自分の人生の欠けている気がするピースごと丸ごと抱きしめて、それをも面白がって日々を見つめ直せるようになった悦子の晴々とした顔は忘れられない。

 自分の気持ちに正直になった笙野との息ぴったりのクリスマスステージの後、一番の味方である朱里の「行ってらっしゃい」というエールに送り出されてダンス留学に発つ田中さんは息を呑むほどに美しかった。いきなり大きくジャンプするのではなく、日々の小さな葛藤や躓きの連続の先に、周囲から見ると“思い切った大きな決断”というものがあるのだろうなと思わされた。

 田中さんが既に旅立ったことを知らされ、呆然とクリスマスツリーのてっぺんに高く輝く星を見つめる笙野。そんな笙野の何気ない言葉こそが田中さんに自分を信じる力を思い起こさせ奮起させたのだから、人生や人との出会いの妙の面白さにも思わず感じ入ってしまう。誰かのちょっとはみ出た言動が、また誰かの人生を少しずつ決定付けていくのだ。彼らの無傷ではない、だからこそ一段と燦々と輝く決断の連続をずっと側で観せてもらえたことに、改めて感謝の気持ちでいっぱいだ。
佳香(かこ)
 
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