ホンダS2000、出す出す詐欺の系譜

ホンダS2000、NSXやビートやデルソルや4代目プレリュードまホンダがやるなら、スゴいモノを出すという期待を裏切り続けた流れのクルマだ。流れは一緒だ。ソレっぽいショーモデルを出し、アタマの悪いクルマ雑誌に飛ばし記事を書かせ、走行映像を流して信憑性を上げる。ホンダがやるなら・・・と、有力モータージャーナリストに火を点けさせる。だが、出て来るクルマを見たら、「な~んだ!」とガッカリする。

もう、本田宗一郎も亡くなって久しく、バカなクルマ作りにストップをかけるヒトもいなくなった。バブル後、技術屋の暴走を止められなかった事務屋の無能無力は日本自動車メーカー共通だ。

キチンと5ナンバーサイズに纏めていたら、最強の5ナンバー車両だった。2+2をプレリュードと呼称しても良かった。

3ナンバー車幅にするなら、3リッターV6ターボ積むフロントミドシップFRにするコトで、NSXを超える可能性もあった。もちろん、HSVにもスムーズに移行デキたろう。中途半端な2リッターや2.2リッターNA、無差別級の中ではオープンカーを逃げ道にしていた。マツダでもそうだが、共用した2+2クローズドクーペを出していたら、間違いなく2+2クローズドクーペの方が売れたろう。ホンダもマツダも、自らの愚選択で原価高を招き、クビを絞めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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絶品のシフト・フィール! S2000に巨大ウイングを標準装備したタイプSは、どんなホンダ・スポーツだったのか?【『エンジン』蔵出しシリーズ/ホンダ篇】
1/29(月) 6:10 Yahoo!ニュース
  
実は大人のスポーツカー!
 

雑誌『エンジン』の貴重なアーカイブ記事を厳選してお送りしている「蔵出しシリーズ」。今回は日本車のS2000を取り上げる。デビューから8年を経たS2000最後の(?)マイナー・チェンジを機に加わった、走りに磨き上げた新グレード、タイプSの2008年2月号の記事をお届けする。

【写真6枚】ホンダS2000のファイナル・バージョン、タイプSを写真で見る!


◆ひょっとするとS2000のファイナル・バージョン

10月25日、ホンダ唯一のFRオープン・スポーツ、S2000がマイナー・チェンジを受けた。初の大がかりな機械的変更が施され、エンジン排気量が2リッターから2.2リッターに変更されてから2年。今回はあくまで安全性と快適性を向上させる軽微な改変にとどまっている。すなわち、全タイプに自動車両安定装置VSAとヘッド・レスト後方のサテライト・スピーカーを標準装備し、新デザインのアルミ・ホイールが採用された。

と、そこまではまあ、どうでもいいような話なのだが、気になるのは、今回のマイチェンを機に、走り重視で空力や足回りなどを磨き上げた新グレード、タイプSが加わったことだ。ひょっとするとS2000のファイナル・バージョンになるかも知れないこの走り屋仕様S2000の試乗車を借り出して、都内から箱根までひとっ走りしてきた。

それにしても、メーカー純正でこれほど派手なエアロ・パーツをまとったクルマはかつてなかったのではないか。まるでラッセル車みたいなフロント・スポイラーも迫力モノだけれど、思わず笑っちゃうくらい派手にそびえ立ったリア・ウイングはもっと凄い。見るからにバリバリの走り屋仕様という感じだ。

足回りもチューニングされているというから、これは相当に覚悟してかからなければ、と構えて乗って走り始めた途端、アレッ、これはちょっと想像と違うゾ、と肩すかしをくらわされた。硬すぎず、柔らかすぎず、絶妙の味付けを施された足回りが、まるでポルシェ・ボクスターみたいな感触で、スポーツカーとして最高にいい出来映えであることを予感させたからだ。減衰力もバネレートもスタビライザーも硬めに振ってあるが、決して不快な硬さではない。たとえば、首都高3号線の目地段差では、最初にドンと突き上げが来るが、ダンピングがしっかりしているから一発で止まる。


◆直進安定性は抜群

2.2リッター直4のエンジン音はかなり大きめで、ゴーッという騒音がコクピット内に容赦なく入ってくる。残念ながら、あまり気持ちいい音ではない。アメリカ向けのトルク重視のエンジンになり、ストロークを長くして排気量が拡大された時に回す楽しみはやや薄まったが、それでもまだ8000回転までしっかり回るのは、さすがホンダ。ただし、回して楽しむより、太くなった中速トルクを使って走るのが気持ちいいタイプで、その点、高速クルージングには最適である。

エアロパーツは見かけだけではなく、しっかりと威力を発揮しているようで、速度を上げるほどに路面に吸いつくように走る。直進安定性は抜群で、重厚ともいえる安定感さえ感じるほどだ。

だが、このタイプSで一番素晴らしいと思ったのは、6段MTのシフト・フィールだ。そもそも、ストローク短く、カチッカチッと決まるS2000のシフト・フィールは特筆モノだったが、それをさらにショート・ストローク化して、少し重さを加えたタイプSのそれは“絶品”といっていい部類に入る。アルミ削り出しのボール型シフト・ノブは、冬の寒い日の運転し始めにはちょっと冷たいが、微妙な感触まで手のひらにダイレクトに伝えてくれるのがウレシイ。ギア比は低めで、6速100/hの回転数は3300rpmくらい。

箱根に到着し、峠道を走り始めると、ハンドリングもこれまでよりシャープな切れ味にチューニングされていた。ステアリングを切り込んでいくと、最初にキュッとノーズが内に入って、そのあとロールしながらグーッと曲がっていく。切り始めはシャープなのに、リアが安定していて、曲がりすぎない、安心感のあるハンドリングが特徴的だ。もう少しお尻が出る設定でもいいような気もするが、その辺の味付けにこのクルマの性格づけが現れているように思った。

こいつは見かけほどワルじゃない。峠族でもドリフト族でもない、落ち着いた大人の走り屋のためのスポーツカーなのだ。そこに良さも物足りなさもある。

文=村上 政(ENGINE編集部) 写真=望月浩彦

(ENGINE2008年2月号) 
ENGINE編集部
 
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