カッコいい二輪、ヒトそれぞれだが。

カッコいいと思う、好きな二輪はヒトそれぞれ、好みはそれぞれで良いのだ。

ワタシ個人としては、オートバイとして車検のない中で一番排気量大きい2サイクルの250ccが好きだ。2サイクルはクランクシャフト1回転でシリンダーは1回爆発する。しかも、クランクケースを混合気が通過し、ピストンが下がる時に一次圧縮がかかる。自然とブーストがかかるようなモノだ。

免許を取って、最初に乗ったオートバイは、ホンダの'87NSR250Rの赤/白、当時はバイアスタイヤだったが、以後のモデルは前後ラジアルに変わり、タイヤもサイズアップした。

ワタシはこの'87NSRで大学時代を過ごし、就職で台風の中を100キロ毎に燃料補給しながら福岡から神奈川に行き、神奈川から東京や千葉や茨城や埼玉まで走り回った。イジった箇所は、エアフィルターのみ。それでも東名高速でシーマとポルシェ944ターボと対等に走り、210キロまでのメーターを振り切って回った。シーマは180キロで置き去りにしたが、ポルシェにはそれ以上出されてチギられた。

以後、90・91・92と乗り継ぎ、92ではエアフィルターやCPUやチャンバー交換して65馬力以上にパワーアップした。チャンバーは右側2本出しのタイプDチャンバー。音も吹き上がりも最高だった。

オートバイには20年乗っていた。家を新築した時、エンジンオイル噴いて近隣を汚したらエラいコトになるから、手放すコトになった。

NSRは94年以降、ヒドいコトになった。誰も求めていないカードエントリー、もはやGPレプリカでもない左側片持ちスイングアーム、倒立フロントフォークすら採用されてなかった。91年に本田宗一郎が亡くなってから、クルマのNSX同様、誰も求めていないモノを出すメーカーになり果てた。

少なくとも、今の世界中のオートバイ見回して、250ccと言わずとも、全く欲しい乗りたいオートバイはない。だから、中古のオートバイの方が暴利に近い高値で売られている。

オートバイメーカー、キチンと考え直して欲しい。魅力ある二輪を出せないなら、せめて、原付ゴーカートに7段ミッションを積むか、250ccまでのゴーカートを公道走行できるようにして欲しい。

 

 

 

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鮮烈にカッコいい二輪 免許制度のはざまで揺れたドリームCB400 FOUR
1/18(火) 12:10 Yahoo!ニュース
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【&M連載】小川フミオのモーターカー
 
前輪油圧ディスクブレーキ採用
今回は久しぶりに“クラシックス”の話題です。歴代のホンダバイクのなかで、個人的にもっともカッコいいと思っているのが「ホンダドリームCB400 FOUR」だ。1974年に発売された頃は、「4イントゥ1」と言われた4気筒4本出しの排気管が、有機的なカーブを描いて、最後1本のマフラーにまとめられる姿が、じつに美しかった。鮮烈な印象だ。

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4気筒SOHC空冷エンジンは、観た目にもコンパクトで、真横からみるととくにきれいなシルエットの燃料タンクとのバランスもよい。よけいなタンクデカールなどもなくて、真っ赤とか真っ黄色のタンクとバッテリーケースカバーの配色が、視覚的なインパクトもあり、二輪車のかっこよさを強く感じさせてくれる。

CB400 FOURは、ただし、ピュアなスポーツバイクではない。ホイールベースは1355ミリとややコンパクトであるものの、変速機は当時としてはまだめずらしい6段で、ホンダの言葉を借りると「ロングツーリング車」という位置づけ。高速走行も重要な“仕事”だったのだ。

ロングツーリングを想定したような装備は多い。比較的容量の大きな燃料タンク(14リッター)や、クッションの厚いシート、「自動車並みの照度をもつ」とうたわれたヘッドランプ、それに「安全な走行を助ける大型バックミラー」などがそなわっていた。 いっぽう、市街地で暮らすバイク好きからは、低めの位置のハンドルバーや、4本出しマフラーなどスタイリッシュさが評価された。ホンダ流のカフェレーサー(レーシングバイクを彷彿させるスタイルの街乗りバイク)としてももてはやされた。

このモデルがバイク史に残っているのは、当初408ccの排気量で登場したものの、75年の国内免許制度改定により、250ccを超え400cc以下の「中型限定」という新しい自動二輪免許では乗れなくなったためだ。そうなると、市場が小さくなってしまうと考えたホンダでは急遽、76年に排気量を398ccにした仕様も発売した。

このとき、スポーツ走行向きとされた「CB400 FOUR-I」と、ハンドルバーの形状を変えてよりロングツーリングや市街地走行で使いやすいとされた「CB400 FOUR-II」の2モデル体制になった。それでも77年には早々と生産中止。

当時は、免許制度のはざまに落ちこみ、葬られた悲劇のバイク、のようにとらえられた記憶がある。いっぽう、免許制度が新しくなってからは、大型も運転できる免許をもって、初期の408cc仕様に乗っていられるのを誇らしげに、みせびらかす人もいた(私の友人)。

この魅力的なバイクが廃止された理由は、コストカットというメーカーの事情によるところが大きいとも言われる。このあと登場した、「CB400T HAWK-II」は2気筒だったし、ワイヤースポークでもないしキャストスポークでもない独自のコムスターホイール装着。これも(軽量化とかメリットはあるのだけれど)コストダウンを意識させたし、いまひとつカッコよくなかった。

二輪って、カッコいいかどうかが、もっとも重要なポイントだと私は個人的に思っている。クルマでいうと、2シーターオープンとかスポーツクーペとかに匹敵する存在であってほしい。当時、ドリームCB 400 FOURとHAWK-IIを較べて、つくづくそう思ったものだ。いまも変わらないけれど。

写真=Honda提供

【スペックス】
車名 Honda Dream CB400 Four
全長×全幅×全高 2050x705x1040mm
408cc直列4気筒 後輪駆動
最高出力 37ps@8500rpm
最大トルク 3.2kgm@7500rpm

■著者プロフィール
小川フミオ
モータージャーナリスト
クルマ雑誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。新車の試乗記をはじめ、クルマの世界をいろいろな角度から取り上げた記事を、専門誌、一般誌、そしてウェブに寄稿中。趣味としては、どちらかというとクラシックなクルマが好み。1年に1台買い替えても、生きている間に好きなクルマすべてに乗れない……のが悩み(笑)。
朝日新聞社

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