巨人に必要な二段構え補強!フロントは準備が必要。

今の巨人にはできないが、原辰徳が去ったら、即座に着手すべき補強がある。それも、大々的にキチンとやらないと、意味をなさない。

王貞治が、せっかく育成した長嶋派の選手を追い出し、唯一代わりに育った吉村貞昭は定着前に栄村と交錯して重傷離脱。原辰徳が第2期と第3期でズタボロにした巨人、ドラフトやFAで大枚叩いて獲ってもすぐツブれ、選手はもちろん監督コーチ人材すら殆ど残っていない。

今後の巨人、この1・2年を勝ち抜く補強と、向こう3年以降を育成とを並行して行わなくてはいけない。

この1・2年を勝ち抜く補強には、少なくとも即レギュラーの二塁手と遊撃手、もはや坂本の顔色窺ってなどいられない。坂本と岡本で、三塁手一塁手をやってもらうしかない。外野両翼を外人選手で賄うしかない。投手はこの2・3年は菅野も見込めるし、メジャーの可能性は更々ない。合わせて、戸郷や外人投手や大勢辺りで凌げる。捕手がバカでも肩がアテにならなくても凌げる。やりくりばかりは原辰徳以下、巨人1軍スタッフの仕事だ。

向こう3年以降を見据えた、レギュラー総入替可能な1軍育成は、投手陣の柱を先発・中継・抑え各1人、各ポジション離脱に備え3人ずつ、27人。この育成をキチンとできる2軍スタッフが、巨人に存在しているだろうか?

原辰徳がいつまで居座るかわからないが、第2期の後を押し付けられた高橋由伸には出涸らし戦力しか残らなかった。巨人フロント、備えておかないと、今の中日より惨状が待っている。

 

 

 

 

 

 

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巨人「交流戦負け越し」で過去優勝なし 補強に頼らないチーム作りは成功するか
6/13(月) 16:15 Yahoo!ニュース
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来年、再来年も見据えた起用法か(高卒3年目の山瀬慎之助。時事通信フォト)
 6月12日、プロ野球交流戦は全日程を終了し、ヤクルトが14勝4敗で4年ぶり2度目の優勝を果たした。交流戦開始前、セ・リーグでヤクルトと首位を争っていた巨人(8勝10敗)、広島(5勝13敗)は共に負け越したため、1位・ヤクルトが2位・巨人に7.0ゲーム差、3位・広島に10.5ゲーム差をつけ、独走状態に入った。

【写真】どんな時でもがむしゃらな全力プレーが魅力の巨人・増田陸

 2位巨人はここから巻き返しをはかりたいところだが、“不吉なデータ”もある。過去、「交流戦で勝ち越せなかった年は一度も優勝していない」のだ。

「データはあくまでデータでしかない。とはいえ、今年の巨人が7ゲーム差をひっくり返すだけの力があるかと言えば、疑問です。しかも、昨年の前半戦独走していた阪神と違い、今年のヤクルトには地力がある。その上、高津臣吾監督が選手を上手に休ませながら起用しており、夏場に疲れが来ないように配慮している。巨人どうこうの前に、ヤクルトが急激な失速をすることは考えにくい」(プロ野球担当記者・以下同)

 今年の巨人は開幕10試合を8勝2敗とロケットスタートを切り、4月終了時点で20勝11敗と首位に立っていた。4月までに堀田賢慎、戸田懐生、赤星優志、大勢、平内龍太、山崎伊織と6投手がプロ初勝利を挙げるなど、若手が台頭。打線も岡本和真が3、4月の月間MVPを受賞し、新外国人のポランコ、ウォーカーも結果を残すなど投打が噛み合っていた。

 しかし、4月30日の阪神戦で主将の坂本勇人が右膝じん帯を損傷してから歯車が狂い始めた。5月4日の広島戦では、リーグ首位打者を走っていた吉川尚輝が死球を受けて戦線離脱。主力の2人を欠いたことで、岡本も連なるように不振に陥った。

「坂本は開幕前にも故障しているし、12月で34歳を迎える。いつまでも坂本に頼っている場合にはいかないが、現実的には坂本がいないとチームの成績が落ちる。今までは戦力が足りないと見るや、シーズン中でもトレードや外国人獲得という補強で乗り切ってきたが、今年は若手を起用している。来年、再来年も見越した上での起用だと思います。巨人はフリーエージェント(FA)制度導入以降、FA補強がうまくいくかどうかがチームの成績に結び付いていました」

“FA補強で強くなる”戦略からの転換
 原辰徳監督は2006年の第2次政権誕生以降、通算13年間で8回のリーグ優勝を果たしている。その間、松本哲也や山口鉄也など育成から這い上がった若手もいたが、その栄光はFAなどの補強なしでは語れない。

「2007年からの3連覇は小笠原道大(前・日本ハム)、ラミレス(前・ヤクルト)、クルーン(前・横浜)、2012年からの3連覇は村田修一(前・横浜)、杉内俊哉(前・ソフトバンク)、2019年からの2連覇は丸佳浩(前・広島)、炭谷銀仁朗(前・西武)の移籍がなければ実現しなかったでしょう。逆に昨年はFA加入の梶谷隆幸、井納翔一(ともに前・DeNA)が活躍できず、優勝できなかった。FA選手の出来不出来に、チームの成績は大きく左右されてきました。

 しかも、ここ数年は他球団の大物はFA権を行使せずに、複数年契約を結んで残留している。この流れは加速していきそうです。そうなれば、今後の巨人は“FA補強で強くなる”という戦略を取れなくなる。原監督は時流を読んで、若手起用に舵を切っているのでしょう。今までなら、5月にファーストに高卒4年目の増田陸、6月にキャッチャーに高卒3年目の山瀬慎之助をスタメン起用するのは考えられない」

 1993年オフにFAと逆指名ドラフト(2006年まで)が導入され、巨人はその恩恵にあずかってきた。1994年以降の1990年代は2回、2000年代は5回、2010年代は4回優勝を果たした。だが、2つの制度のなかった1980年代も3回優勝している。しかも、全てAクラスに入っていた。10年全て3位以上は2リーグ分裂以降の年代別で見ると、ドラフト制のなかった1950年代と1980年代しかない。

「補強に頼らなくても、強いチームを作れる。1980年代の安定的な成績は、ベテランに差し掛かる選手のFA獲得よりも、若手を一人前に育てる方がチーム力の安定に繋がるという証拠でしょう。当時はほぼ10年間、一塁・中畑清、二塁・篠塚利夫、三塁・原辰徳、遊撃手・河埜和正(前半)、岡崎郁(後半)でしたから。

 その陣形が崩れた1989年は、緒方耕一川相昌弘などが台頭して日本一になった。この時の主力は現在の原監督であり、桑田真澄投手コーチです。2人は、当時の藤田元司監督を師と仰いでいる。原監督はFA補強で優勝を勝ち取った面もありますが、坂本のように若手を育てた経験もたくさんある。今年、若手投手陣がたくさん出てきているのは桑田コーチの指導の賜物でしょう」

 巨人ファンはどんな補強をしてでも勝利を見たいと思われがちだが、生え抜きのスターが育っての優勝を見たいというファンもたくさんいるだろう。

「原監督はキャンプの時から『力が同じなら若手を使う』と明言しており、今年は数年後に黄金時代を築くための“育成年”とある程度、覚悟していたと思いますよ。楽天との最後の交流戦(6月12日)でも、外国人のウィーラーではなく25歳の八百板卓丸を先発で使いましたしね。その日のスタメンである増田陸、山瀬、八百板は3人とも開幕の時は二軍です。今までの原采配では見られなかった起用法ですよ」

 FAで有望な選手を獲得できなくなった巨人。まだ優勝を諦めるには早いが、今季は育成にも力を入れ、来年、再来年以降も視野に入れて戦っているようだ。

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