問題は非力ではなく、ペラペラ鋼板モノコック!

当時、ニッサンマツダや三菱らが、2リッター迄の4気筒搭載車を続々とFR⇒FF化した。そんな中、トヨタはレビン/トレノだけをFRのままにし、他はカローラ/スプリンター系からセリカ/コロナ系に至るまでをFF化した。

トヨタは台数出るハズのない初のミドシップ2座を出すに際して、ココでデキたFF用のエンジン&ミッション&デフ一体化ユニットを利用するコトで、コスト低減を工夫した。AW11ではカローラ系ユニットを利用、SW20ではセリカ系ユニットを利用した。

ただ、問題はエンジンパワーではなく、一体化ユニットの制震であり、剛性担保構造形成にあった。

この一体化ユニットミドシップの代表は、フレーム構造のフェラーリディノ246GT/308GTBかモノコック+リヤサブフレームマウントのランチアストラトスだった。しかし、トヨタはペラペラ鋼板モノコックを補強するコトで解決しようとした。オールフレームないし、ミドシップ専用モノコックを作るコトはしなかった。

結局、後ろ2座要らないミドシップなのに、プロペラシャフト有のFRレビン/トレノよりも重くなった。だから、トルク補強のためにスーパーチャージャー化した。2リッター相当のトルクになっても、ソコまでの軽快感は出なかった。

次をSW20型、5ナンバーいっぱいいっぱいのサイズ、セリカ系ユニットで作るコトになった。

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非力という誹りをスーパーチャージャーの装着で払拭!MR2SC(AW11)は真のスポーツカーへ変身【GTmemories9/第2回】
7/2(土) 18:02 Yahoo!ニュース
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スーパーチャージャー搭載!Tバーも追加でファッション性アップ
 
スーパーチャージャーを装着し、必要十分なパワーを得たトヨタMR2。サスペンションも改良しワンランク上の性能を得た。
1980年代まで自動車メーカー各社が発売に向けて試行錯誤していたが、その市場を読みきれず市販化に至らなかったミッドシップスポーツカー。しかし、そんななかでトヨタ1984年に発売したのが、国産初MRスポーツ「MR2」だった。今回はその魅力を4回に分けてお届けしよう。(GTメモリーズシリーズ第9弾「AW11 トヨタMR2」より一部抜粋)

【写真はこちら】ミッドシップランナバウトの本質を物語るTバールーフを採用(全6枚)

MR2がマイナーチェンジを行ったのは1986年8月のことだ。目玉となったのは、パワーユニットだった。この時、新開発のスーパーチャージャー付きエンジンが搭載されたことにより、一躍ハイパワー車の仲間入りをしたと言える。

4A-GZEと名付けられたこのパワーユニットは、1.6LDOHC16バルブに、エンジンの駆動力を使って過給するスーパーチャージャーを装着していた。さらにターボチャージャーと同じく、吸気効率上げるために、空冷式インタークーラーを備えた。これによって、145ps//6400rpm、19.0kg/4400rpm(ともにネット)のパフォーマンスを発生した。

パワーユニットだけでなく、サスペンションを改良・強化した。とくにスーパーチャージャー装着者のリアサスペンションは大径のショックアブソーバーを採用した上、アームの通りつけ位置の変更を行い操縦性を確保している。

エクステリアに関しては、基本的な部分で大きく変わるところはない。一見したところ4A-GZE搭載車のサイドにSUPER CHAEGERのロゴが入ることぐらいだろう。ただ、細かに見ていけば、フロントバンパーとフロントスポイラーの大型化、リアコンビネーションランプのデザイン変更なども行われている。

このマイナーチェンジで忘れてはいけないのがTバールーフ車が設定されたことだ。これは、天井中央部のルーフピラーを残して、左右2枚のガラスルーフ(サンシェード付)を脱着できるというもの。

もちろん、本格的なスポーティ走行をする場合にはルーフはボディ剛性の重要な部分を担うパーツであり、Tバールーフは標準ルーフに比べれば好ましくない。ただ、もともとのコンセプトである「ミッドシップ ランナバウト2シーター」という意味では、こうした装備を設定することが不可欠であったともいえる。

トヨタMR2 G-Limited スーパーチャージャー 主要諸元
●全長×全幅×全高:3950×1665×1250mm
ホイールベース:2320mm
●車両重量:1180kg
●エンジン:直4DOHC+スーパーチャージャー
●排気量:1587cc
●最高出力:145ps/6000rpm(ネット)
●最大トルク:19.0kgm/4000rpm(ネット)
トランスミッション:5速MT
●駆動方式:MR
●車両価格:210万円 ※1986年当時
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