M240あるからM2は不要?論点は、そんなトコではない!

BMW M240iあるのに、M2は必要か?そういう論議は必要か?バカなのは、日本のモータージャーナリストだけかと思ったら、意外と外国のモータージャーナリストもバカなのか?

M240iは3リッターターボに4WD、M2は同じ3リッターターボでも搭載エンジンは一般3シリーズとは異なる。シャシーもエンジンも、系統が異なる。

こんなコトをモータージャーナリストに言わせるのは、見掛け的に近く映ってしまっているからだ。

BMWとはいえ、今の世界中の自動車メーカーが陥っている、過大装備⇒過大サイズ⇒過大馬力&トルク⇒過大重量⇒過大価格という"過大スパイラル"にあり、ドイツ御三家とて例外ではない。

M2もM240iも、車重1,500キロを軽々と超えている。というか、よりピュアなMモデルもM3~M8に至るまで、過大重量になっているのだ。モータージャーナリストが突くべきは、そちらしかない。

実際にレース使用する際は、GT3などのレギュレーションで調整されてしまうため、軽量化に神経を使わなくなったと言えなくもないが、高額なエボリューションモデルを出すために敢えて余地を残しているというトコか?ポルシェのRS商法やニッサンのGT-Rイヤーモデル商法に繋がる。

 

 

 

 

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M2は必要か? BMWの最小のスポーツクーペ「M240i」で充分すぎる
7/17(日) 12:30 Yahoo!ニュース
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BMW. M2401 xDriveクーペ
先週、都内の機械式パーキングに、このBMW M240iを入れようとしたら、「お客さま、お車の色が格好良いですね」と褒められた。このお世辞は半分しか信じなかったけど、色をほめた本人は本気だったみたい。この「サンダーナイト(雷の夜)・メタリック」という紫色の新ボディカラーは、人によって好き嫌いが激しいらしい。別の場所で、2回も「うふん、そのパープル色は激しいね」と言われたことも。ということで、今回試乗するBMW車の色が賛否両論ではあるけど、クルマとしてはなかなかなものなので、「M240i xDriveクーペ」をチェックしてみることにしよう。

2シリーズの中でも、その頂点に立つ「M2コンペティション」という名車は限りなく高く評価されている。410psを発揮する3リッターのツインターボエンジンは基本的にM240iと同様だし、M2の0-100km/hの3.8秒は、M240iと全く同じ。従ってM2の873万円という価格は、M240iより115万円高いわけだ。これでM240iは明らかに、コストパフォーマンスが高いことがわかる。

この新型2シリーズは、クーペの名とおり2ドアの4人乗りで、後輪駆動ベースの電子制御4WDになっている。一見すると、外観はほとんど変わっていないように見えるけど、実はボディサイズは全体的に大きくなっており、真横からみるとノーズ部分は、より長くなってスタイルが格好良くなっている。

フロント周りでは、この紫色のボディカラーに合わせて、黒塗りでブラックアウトされたキドニーグリルと両脇の大型エアインテークが、このM240i の「ちょい悪」のイメージを強調している。そういえば、BMWのお決まりのキドニーグリルは、縦に伸びていない控えめのサイズで納得できる。ナイス。リアには、後端をはね上げたトランク・スポイラーがついており、バンパー下にはディフューザーらしきものと2本のエキゾーストパイプが存在感をアピール。19インチのアルミホイールとシュラン製タイヤも良い味を出している。

運転席のドアを開けて室内を眺めると、その高級感と「M」のバッジの多さに圧倒される。ドア下のフロアプレートには「M」が入っているし、フロアマットやステアリングホイールにも出ている。よく見ると、シートには、「M」を代表する3色のタグがついているし、キーにも「M」のカラリングが施している。それ以外は、今回新しくなっているのは本革の厚いスポーツシートぐらい。

あとは、従来の2シリーズで見慣れたインパネのデザインが歓迎してくれる。ここははっきり言って居心地の良いキャビンだ。インパネもシック。「3シリーズ」と同じ12.3インチのタッチスクリーンのグラフィックスは綺麗で使いやすい。ヘッドルームとレグルームはたっぷりあるけど、後部席のスペースは限られており、160cm以上の人には窮屈で天井に頭がつく。リアシートに子供以外乗せるのは無理かな。

まったくM2に引けをとらない仕様
さて、話題のエンジンだ。直列6気筒の3リッター直噴ターボエンジンは最高出力387psと最大トルク500Nmを発生。どの回転数からアクセルを踏んでも、ほとんど “ターボラグ” がなく、どこからでも滑らかなパワーが湧き出る加速感は気持ちがいい。今回はパドル付きの8段ATと組み合わせているので、シフトが非常にスムーズで素早い。微妙なスロットル操作にも緻密に応えてくれる直6だけでなく、4WDのパワートレイン全体の引き締まった剛性感とスムーズさは後輪駆動BMWの最大の美点である。たまたま同じ日に取材した最新の電気自動車から乗り換えても、ひいき目なしにこちらのほうが滑らかだと感じたほど。4WDのグリップは凄まじいので、0-100km/h加速は4秒フラットというから、なんと「M2」と同様。

ステアリングはピンポイントで狙った通りにコーナリングしてくれるし、乗り心地も固めだけど、決して荒々しくはない。コーナーではとにかく安定している。アダプティブMサスペンションを備えているせいか、M2のように意地を張ってじわじわと進むのではなく、丁寧に正確に曲がってくれる。サスペンションの見直しやアンダーフロア各所に施された補強と、Mスポーツのディファレンシャルと、路面を噛み付く4WDの組み合わせで、これほど強烈なトラクション性能を持つクルマは他にほとんど例がない。Mスポーツのブレーキは標準装備で1710kgの車重をパッと止められる制動力は凄い。

インフォテインメントシステムも最新世代にアップデートされており、会話型音声コマンドを完備している。BMWユーザーには響くだろうけど、ACCには渋滞時の再発進機能は備わらず、また一定条件下でのハンズオフ機能が備わらないところは3シリーズと異なる。

ルックスは良いし、パワーもハンドリングも抜群。室内のデザインや高級感も頷ける。基本価格は758万円だけど、少しオプションを付け足すと、すぐに840万円ぐらいになる。でも、よく考えると、何しろ6気筒ターボの4WDなので、そのへんを納得してもらうしかないと思う。これだけそろっていると、M2は必要かなと疑う人もいるだろう。あの紫色のボディカラーだけはあなた次第。僕は好きだけどね。


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ピーター ライオン

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