期待値と取組姿勢、わかってないの?

WBCは第5回、プレ12は2回、五輪は5回じゃない?サッカーでは韓国の姿勢が世界的にも物議を醸したが、野球に於いてはハッキリ出たコトはない。基本、サッカーやバスケットのように当たりが殆どないからだろう。

それでも、第1回WBCの今江など、安直なスポーツ姿勢で行って、タッチを弾かれた選手もいるし、北京五輪では紗栄子同宿の件でダルビッシュ有星野仙一に殴られたりしている。第3回WBCの時は、合宿時のオンナ遊びを撮られ、杉内俊哉涌井秀章が強制送還、第1回プレ12では坂本勇人が数人引き連れ台湾繁華街乱痴気やったが不問だった。今回は、高橋奎二に板野友美がついて来てなかった?

まだ合宿段階で、リーグなどは殆どホーム開催に近い。しかし、リラックスと油断は紙一重、ココ2回のWBC、そのダラけた中でグループを勝ち抜いて、アメリカでの準決勝と決勝を勝ち抜けてないのではないの?第2回プレ12も東京五輪も、ソコまで余裕の勝ち上がりではなかった。

今の余裕な雰囲気は、ダルビッシュ有に依るモノだが、参加選手達全員がその雰囲気で取り組んで良いのか?星野仙一北京五輪は、第1回WBC制覇の傲りで、他国データも取らず、配置も適性も考えず選考し、敗れ去った。

今回も、ヤバい雰囲気はプンプンしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

************************************

“異様な期待値”のWBCダルビッシュ発言に「その考えがあったら落球しなかったかも」G.G.佐藤が語る優勝候補→完敗→中傷の“失敗学”
2/27(月) 11:02 Yahoo!ニュース
  2
“世紀の落球”をしてしまったG.G.佐藤だから言える栗山監督への提言、日本代表がプレッシャーに苛まれないための事前策とは photograph by Yuki Suenaga
「(目標は)世界一。それだけです」
 WBC侍ジャパンのメンバー発表の記者会見で、栗山英樹監督はそう言い切った。この発言は奇しくも、北京五輪星野仙一監督の「金メダル以外いらない」と似ている。15年前、国際大会の重圧もあって“世紀の落球”をしてしまったG.G.佐藤だから言える栗山監督への提言、日本代表がプレッシャーに苛まれないための事前策とは――。NumberWebのインタビューに応じた。(全3回の3回目/#1、#2へ) ※敬称略、名称や肩書きなどは当時

【記事写真】「えっ、こんなにガリガリだった?」15年前→最新のダルビッシュ“激変のカラダ”がひと目で分かる比較写真。G.G.佐藤が涙・涙・涙の北京五輪→円熟味あふれる44歳の現在まで記事写真を一気に見る

 ◆◆◆

「センターを本職とする選手がいない。そこが気になりますね。ヌートバーが守るのか、鈴木誠也に任せるのか。外野に関しては手薄ですし、心配ですね」

 G.G.佐藤WBCのメンバー表を眺めながら、そう呟いた。外野手5人の中で、昨年センターでの最多出場は近藤健介の36試合。続いて周東佑京34試合、ラーズ・ヌートバー12試合で、吉田正尚鈴木誠也は1試合も守っていない。2008年の北京五輪で本職のライトではなく、レフトで起用されて2つの落球と1つのトンネルをしてしまったG.G.は普段と違うポジションに就く点を不安視する。

北京の後悔「無理矢理ひとつになろうと…」
「僕は、レフトもライトもそんなに変わらないだろうと油断していました。代表合宿最初のミーティングで、初対面の星野仙一監督に『レフトで行くぞ』と言われ、練習初日に右肩を痛めてしまった。パ・リーグ選抜との壮行試合で左に切れていく打球の処理をミスして、自信を失った。試合に出たいから首脳陣に肩が痛いとも言えないし、レフトの守備について聞ける人もいなかった。自分一人で不安を抱え込んでしまったんです」

 4位に終わった北京五輪侍ジャパンは、明らかに準備不足だった。G.G.が慣れない守備位置を告げられてから、初戦までわずか12日。直前合宿だけではチームの一体感も形成しづらかった。

「合宿の期間も6日しかなかった。そのため、いまいちお互いを分かり合えず、北京に行ってからも“よそゆきの感じ”は拭えませんでした」

 その雰囲気を変えようとしたのが、大会中に22歳になったダルビッシュ有だった。予選リーグ初戦のキューバ戦で5回途中4失点で敗戦投手になった翌日、田中将大とともに丸刈りにして気合を入れた。すると、翌日には阿部慎之助川崎宗則も同じ髪型にした。

「みんな、どこかで心が繋がってないと感じてたんでしょうね。丸刈り姿を見て、すごく鼓舞されました。『チームをひとつにしたい』という心意気だったと思います。ただ、何かをきっかけに、無理矢理ひとつになろうとしていた。それくらい合流してから大会までの期間が短かった」

「代表辞退続出」が示すもの
 15年前の教訓もあってか、ダルビッシュは今回のWBCで宮崎合宿から参加し、チームメイトと積極的にコミュニケーションを取っている。

「北京の反省は、その後の侍ジャパンに確実に生かされている。東京五輪もそうでした。ドキュメンタリーを見たら、本職ではないセンターを打診された鈴木誠也が清水(雅治)コーチに『G.G.さんみたいになったら、かばってくれますか』と言っていた。あのように本音を吐き出せる環境作りが大事だと思います。僕の時は、そんな雰囲気がなかった。何かが起きてからじゃ遅いですから」

 痛みに耐えて頑張ることを美徳とする昭和の時代を生きた星野仙一田淵幸一山本浩二の首脳陣には右肩痛さえ告白できなかった。G.G.に限らず、当時の代表は村田修一が合宿中に風邪で入院し、西岡剛が首痛と右脇腹肉離れ、川崎宗則が左足第2中足骨の疲労骨折と故障者が続出。シーズン中から腰痛を抱えていた4番の新井貴浩は、帰国後に第5腰椎の疲労骨折が判明したほどだった。

「今回のWBCで辞退者が結構出ていて、『なんで代表を断るのか』という意見もありますよね。僕もそう思う一方で、見方を変えると選手の正直な気持ちが優先されている。言わないだけで、ケガを抱えている選手もいるかもしれない。北京の時のようにコンディションの整わない選手ばかりになって負ければ、結局監督や選手が批判される。栗山監督はメンバーに寄り添って、なんでも言いやすい環境を作っていますよね。素晴らしいと思います」

ダルビッシュ発言をどう考えるか?
 侍ジャパン最年長のダルビッシュは「選手やいろんな人のコメントを見ていると、気負い過ぎている。戦争に行くわけではない」と諭している。

「僕にもその考えがあったら、落球しなかったかもしれません。シーズン中も重圧を感じていたので、国際大会も大丈夫と思っていましたが、想像を絶するプレッシャーがありました。でも、考え方の問題だったかもしれない。『ミスをしてはいけない』と気負っていたけど、何試合も行えば世界一になるチームでも必ずミスは出てくる。あらかじめ、失敗は起こり得ると想定していれば、切り替えられる余裕が持てたかもしれない。どんな意識で臨むかは大事だと思います」

栗山監督へ“2つの提案” 
 その上で、G.G.は栗山監督に2つの提案をする。まず、世界各国がどのような気持ちでWBCに臨むのか。プレーのデータだけでなく、メンタル面も知っておくべきだという。

北京五輪の準決勝でウイニングボールを捕った韓国の選手がうずくまって喜んだ。もし自分に同じ場面が訪れても、あそこまではやらなかったと思うんですよ。あのシーンを見た時、韓国は何を背負って戦ってたのかなとすごく知りたくなった。『メダルを取れば徴兵が免除されるから』とよく言われてますけど、選手に直接聞いたわけではないですよね。背負ってるモノがわからない相手と戦うのは怖いですよ」

 もう1つ、“世界一以外の動機付け”を発信してほしいと考える。栗山監督はメンバー発表の記者会見で目標を問われ、「世界一。それだけです」と言い切った。この発言は、北京五輪星野仙一監督の「金メダル以外いらない」と似寄る。

「北京の準決勝で負けた後、キャプテンの宮本(慎也)さんが『銅メダル取りに行くぞ』と鼓舞してくれたのですが、正直僕には響かなかった。金メダルだけを目指してやってきた中で、気持ちの持っていき方が難しかった。アテネ五輪の時は長嶋(茂雄)さんが『野球界の伝道師であれ』と言っていた。今回のWBCも、世界一以外の目標も明確に公言してほしい。『良いプレーをして子供の野球人口を増やそう』でもいいと思うんです」

 必ずしも世界一になれるとは限らない。期待が大きければ大きいほど、想定外の失敗が起こった時に失望が深くなる。メディアやファンが一様にその心情を吐き出せば、選手はなおさら自分を責めるようになる。北京五輪のG.G.がまさにその状態に陥った。

「プロの世界だし、日本代表に選ばれているわけですから、僕は何かを言われても仕方ないと思っています。国際大会って、勝ちが全てですよね。『惜しかった』はない。逆に言えば、何かミスしても勝ったら全部OKになる。その代わり、負けたら叩かれる。ただ、野球に関しては期待値が高過ぎる。世界一が基準になっている。『違う景色を見たい』ぐらいにしてほしいなと(笑)」

メディア&ファンも「試される」WBC
 批判と誹謗中傷は違う。的を射た評論さえも封印される空気になれば、逆の意味で異様な世界が生まれる。一方で、単に失敗した人間を責めるだけの指摘は、選手へのプレッシャーを増幅させる。調べた限り、大会前にG.G.のレフト起用を疑問視する声は上がっていなかった。しかし、本番でエラーをした途端、一斉に叩かれ始めた。もし事前に不安が指摘されていれば、首脳陣の方針も変わったかもしれない。

「今はSNSもありますから、メディアだけでなくファンも発信できる。その中に、いろんな意見があって当然だと思うんですよね。ただ、無理に誰かの意見に合わせたり、一時的な感情で拡散したりする必要はないと思います。主流派に同調すると、結果的に1つの大きな渦ができてしまう」

 いつの時代も、バッシングの構造は同じだ。SNSで誰でも発信できる世の中になった今、一方向的な見方が広がる加速度は増している。

「個人的には、誰かが失敗したら鼓舞してあげたい。もう一回頑張ろうと思えるような奮い立たせる言葉を掛けたい。僕は叱咤激励ではなく、“鼓舞激励”をしたいですね」

 メディアもファンも世界一を望んでいる。しかし、仮に大きなミスが生まれたり、目標を達成できなかったりした時に監督、コーチ、選手たちをどう迎えるのか。北京五輪の教訓が東京五輪で生かされたように、批判すべき部分があれば批判は必要だろう。一方で、単なる誹謗中傷は誰の得にもならない。

 WBCは選手だけでなく、メディアやファンも試されている。
(「プロ野球PRESS」岡野誠 = 文)

************************************