今更言ってどうすんの?驕れる者がコケただけだ!

2021年自体、というか、ココ暫くのF1自体がトッドとメルセデスのデキレースだ。あまりに有利にし過ぎてハミルトンを楽勝させては他チームに離れられるため、幾分手綱を弛めたところ、手綱が抜けただけだ。具体的には、ハミルトンが引いても良かったトコを突っ張ってフェルスタッペンにハジかれ、リタイヤしたコトが余計だった。ハミルトンは、前にも似たようなバカをやって、N・ロズベルグにタイトルをカッ拐われている。繰り返しただけだ。

津川サン、今更94年の話を持ち出す?あの年まで、ウィリアムズ・ルノーがマンセル⇒プロストと圧倒的過ぎて、他チームに勝たせるには大変だった。マンセルはハンドルのボタンを押し間違えるか、サインを見間違える期待はあったが、プロストではムリヤリにフライング判定するか雨乞いするしかなかった。94年A・セナがウィリアムズに移籍した時点で、何とかウィリアムズを下げて他チームを上げる方策を模索したが、見込なくシーズンインした。給油レギュレーションが、ベネトン・フォード&シューマッハに有利に作用した。セナが3戦続けてミス、英田ではコースアウト&ノーポイントで窮地に立った。それでも、フツ~にやっていれば、94年95年のオートバイ世界GP500のM・ドゥーハンみたいに、中盤から終盤戦でカッコ良く逆転できたハズだった。

しかし、セナは焦った。技術的に劣るベルのヘルメットを規制を通らない肉薄軽量品に変え、膝周辺がキツいとステアリングシャフトを細いパイプに切断&再溶接させ、補強ピンすら打たせなかった。だから、あの嘗てベルガーがフロントウイング飛ばして張り付いた左高速コーナー、セナは左にステアしたがフロントタイヤはステアせず、ガードレールに行った。折れた右フロントサスアームが肉薄軽量ベルを貫通し、セナのアタマに突き刺さった。

セナが死んでも、D・ヒルがいて、クルマのポテンシャル差を考えれば、終盤までに十分逆転できた。FISAはシューマッハのマシンのスキッドブロックやタイヤの溝にまで難癖をつけ、終盤戦2戦出場停止まで繰り出してヒル&ウィリアムズを支援した。最終戦シューマッハは飛ばしてスローパンクチャーでスローダウン、ヒルシューマッハがピットかコースサイドに消えるのをゆっくり待てば良かった。しかし、シューマッハを抜こうとして、カレにブツけられた。ブツけられて共倒れリタイヤでは、何のペナルティーも優遇もデキなかった。

J・M・バレスタル以降、FISAやFIAのレギュレーション作りや、今のメルセデスとトッドのズブズブはヒドい。

こんな八百長競技に大金投じて参加するなんて、愚かだと思う。

 

 

 

 

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不正疑惑だらけだった2021年F1シーズンだが、2019年のフェラーリ、そして悪夢の1994年シューマッハベネトン疑惑を覚えているか?
1/16(日) 12:00 Yahoo!ニュース
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ベストカーWeb
 2021年シーズンはレース内容そのものよりも、疑惑方面の話題で盛り上がった印象がある。メルセデスのDRSからルイスのブラジルエンジン、はたまたDASまで……。しかし疑惑は疑惑のままで、白黒はっきりしたものはほとんどない。2021年シーズンを振り返りつつ、F1を賑わせた過去の疑惑を見つめ直してみる。

【画像ギャラリー】F1 2021シーズンの不正疑惑を検証!2019年のフェラーリ、1994年シューマッハなどかつての話題を振り返る(6枚)

 2019年フェラーリPU疑惑と1994年シューマッハベネトン疑惑はどんなものだったのか?元F1メカニック津川哲夫氏に解説していただいた。
文/津川哲夫、写真/Red Bull Content Pool,Ferrari,LAT images

■疑惑は疑惑のままだが、レッドブルホンダ・フェルスタッペンの戴冠が決定
 
[関連写真]
ブラジルGPのハミルトンはまるでロケットエンジンを積んでいるような速さで、先行するマックスをオーバーテイクしそのまま優勝した
 激闘の2021年シーズンはレッドブルホンダの勝利で終わった。しかし勝利のための執念か、トップ2チーム間に発生した疑惑は醜いほどの応酬の数々だった。

 レッドブルのリアウィングのたわみ疑惑や、ホンダエンジン開発疑惑。これは2021年シーズン用の"新型ホンダPUがシーズン開幕してから速くなった"とメルセデスが疑惑を投げ掛け、シーズン中のパフォーマンスの向上はレギュレーション違反ではないか?シーズン中にパフォーマンス開発を行ったのでは?と執拗にFIAに迫り、FIAは実にレッドブル軍団の4台を執拗にランダム車検にピックアップしていた。だが結果は白だったのだ。

 また、レッドブルのピットストップオート化疑惑というのもあった。前半戦のレース結果の多くで、ピットストップタイムがレッドブルとは1秒近く離されていることに我慢ならなかったメルセデスが、「レッドブルのピットストップはオート化が行き過ぎている。人間の反応限界を超えていて危険なのでは?」と抗議。これをFIAは受け入れてしまい、シーズン中にもかかわらずピットストップ機構のレギュレーション変更を行ってしまった。つまりメルセデスは追いつけない1秒を、規則の変更を引き出すことで取り戻したのだ。

 そんなメルセデスもまた疑惑にあふれていた。PUチャージ温度疑惑、そしてリア&フロントウィングのたわみ疑惑等々……それらは技術的な違反疑惑を使った政治的な神経戦の体をなしていた。

 F1はライバルからアドバンテージを得られるならば、何でもするまさに戦い、戦争なのだ。

■2019年メルセデスレッドブルを寄せ付けないほどフェラーリが速くなったワケ
 
2019年のルクレールは7回のポールポジションと2回の優勝を果たした。パワーアップしたエンジンに疑惑が集中した
 最近のF1での本格的な疑惑は2019年に発生していた。それはフェラーリのPU疑惑だ。

 2018年までは鳴かず飛ばずであったフェラーリが、突如2019年シーズンに入るとパフォーマンスを大きく向上させ、数多くのポールポジションを獲得したのだ。フェラーリSF90の高速サーキットでのトップスピードは尋常ではなく、ハイパワーゆえにドラッグを無視したハイダウンフォースセッティングも可能で、コーナリングでも大きなアドバンテージを生み出してきた。

 しかし現行のレギュレーションでのパワーアップは理論上かなり難しい。電気的なパフォーマンスは回生力と出力の効率向上しかなく、これもその上限が規定されている以上、大幅な向上は難しい。またICE (エンジン)でのパワーアップも理論上は燃料の流量制限があり、時間100kg以上の流量での供給はフローメーターで監視されていて、それ以上の燃料供給は難しく、この制限下ではターボブーストの増加は無駄に近い。このように極めて難しいはずのパワーアップをフェラーリは大幅に向上させたのは確実で、そのパワーアップぶりに疑惑の目が向けられたわけだ。

 問題は搭載義務のあるフローメーターの搭載位置にあった。フローメーターでの検出はあくまでも底を流れる流量であり、規制を超えることはないのだが、エンジン側に要求がないときでも燃料を流し続け、使わなかった燃料は通常では再びタンクへと回帰するしくみになっている。フェラーリはフローメーターとエンジンの中間にリザーブタンクを増設、これにフローメーター通過後の余った燃料をプールしておき、必要に応じてそこから燃料を補給するアイデアを発案した。つまりフローメーターでは100kg/h以下なのに、エンジンにはそれ以上の燃料が供給されブースト増加もパワーアップも可能だったという。

 この疑惑には落ちがある。問題視されながらもフェラーリFIAの間で秘密裏の協議がされて、何の裁定も下されぬまま両者の間で何らかの手打ちが行われた。その内容は表に出ないまま、うやむやに済まされてしまった。そして翌2020年のフェラーリPUのパワーはなぜかダウンしていた。一体何があったのか……技術問題以前にFIAフェラーリの間の闇の協定こそが大きな疑惑となったのだ。

■悪夢の1994年、イモラでのセナの悲劇から疑惑は政治的に利用され始めたのだ
 振り返れば1994年には、ベネトンシューマッハへの疑惑が大いに盛り上がった。

 まず給油器疑惑。給油時間を短縮するために給油装置からフィルターを取り外し、給油の速度を上げる改造を行っていた。そして車高低すぎ疑惑というのもあった。スキッドブロックが縁石で削れて10を下回ったという理由でレース後に失格になった。さらにラウンチコントロール疑惑。電子スタートシステムを使うことで驚異的なスタート加速が可能になる……等々。これらの疑惑を仕掛けた者の思惑通り、疑惑は独り歩きを始めベネトンは見事に悪役、ヒールとして見られるようになったのだ。

 1994年疑惑は内容的にも面白く、メディアはこぞってこの疑惑を追い続けた。おかげでイモラでのセナの悲劇は大騒ぎの疑惑問題に隠れ、事故の責任の所在や批判を巧みに交わすことが出来たのだ。

 1994年のベネトン疑惑は、現在までどの疑惑にも"黒"であった証明もなければ証拠もなく、またFIAベネトンに対してこれらの疑惑に関するペナルティを下していない。下されたのはスキッドブロックの異常摩耗での失格とフォーメーションラップでの先行違反だけで、ラウンチコントロール疑惑でのB194の強制車検では"白"の裁定であった。

 F1で疑惑といわれる事象は、現実には技術的な疑惑よりも政治的にその疑惑騒ぎを利用するためのものがほとんどだ。もちろん技術的にも燃料タンクの隠し部屋やフレキシブルリアウィング等の完全なチートもあるにはあるのだが、チートの発覚はチームに限りないダメージを与えてしまうので、現実には現行F1チームでそんなことが出来る度胸のあるチームはそうはいないといって良いだろう。

 津川哲夫
1949年生まれ、東京都出身。1976年に日本初開催となった富士スピードウェイでのF1を観戦。そして、F1メカニックを志し、単身渡英。
1978年にはサーティスのメカニックとなり、以後数々のチームを渡り歩いた。ベネトン在籍時代の1990年をもってF1メカニックを引退。日本人F1メカニックのパイオニアとして道を切り開いた。
F1メカニック引退後は、F1ジャーナリストに転身。各種メディアを通じてF1の魅力を発信している。ブログ「哲じいの車輪くらぶ」、 YouTubeチャンネル「津川哲夫のF1グランプリボーイズ」などがある。

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