GTウイング効果?速度域や寸法次第じゃん!

GTウイングであろうとなかろうと、市販車への後付ウイング、寸法次第だし速度域次第だ。クルマの空力的最大の障害は、キャビンだ。端的に、正面から見て、ウイング両端が見えれば、その部分は効く。キャビンで隠れる部分について、ソコソコの速度だとルーフを通った気流がリヤウインドウを通り、多少効く。

GTウイングくらいの大きさだと、サーキットであってもなくても、200キロ超すと効いたりするが、それでも正面から見た画でウイング見える部分の大きさに依る。端っこのチョコっとしか効かない。

あまり買い被らないコトだ。

逆に、R32スカイラインGT-RのリヤウイングをR32スカイラインGTS系やS13シルビアらに取り付けると、効き過ぎてトランク蓋取付部が沈んだりしてた。

アジャスタブルフラップ部分を起こし過ぎると、効き始めが早くなり、抵抗になったりする。車両の姿勢変化により、水平近くにセットしても、ブレーキング前傾で効いたり、加速後継で抜けたりもする。

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トランクにそびえるGTウイングは予想以上の効果が![カスタムHOW TO]
2022/07/03 07:05 レスポンス20

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レーシングカーやチューニングカーでは定番のトランクに付けられているウイング。GTウイングと呼ばれるそれは空気を味方につけるためのものだが、実はもっとも効くのはブレーキングなのだ。

◆翼断面を逆さにしてクルマを地面に押し付けるのがウイング
GTウイングは飛行機の羽と同じ翼断面形状になっていて、それを上下逆に装着することでクルマを地面に押し付けるダウンフォースを発生させる。同じような目的でトランクの形状を斜めに立てたようなものはスポイラーと呼ばれる。こういったものは走行風を上に逃がすことでダウンフォースを発生させる。どちらもダウンフォースが発生するのは同じだが、スポイラーの方が空気抵抗が発生しやすい。いわゆるドラッグ(抵抗)というもので、ダウンフォースも発生するがストレートスピードが落ちたり、燃費が悪化したりする。レーシングカーでは好ましくないので、現代ではGTウイングが使われることが多い。

対するGTウイングはそれ自体が空気抵抗になるが、スポイラーよりは抵抗になりにくい。翼断面形状でウイングの下面の流速を上げることでダウンフォースを発生させるので、上面を水平にマウントしていても効く。立てると上面にスポイラー的な作用が発生するのでドラッグも発生するが、そこでダウンフォースを発生させることも可能。しかし、あまり立てると下面の走行風がウイングから乖離してしまって、そこでダウンフォースが発生しなくなってしまう。

◆実は加速時はそんなに効かない
巨大なGTウイングというと、ハイパワーなチューニングカー、とくにFR車などで鋭い加速をするために取り付けていると思いがちだが、じつは加速時はそこまで効かない。理由は速度が低いから。とにかく走行風が当たらないと効果を発揮しないので、ヘアピンコーナーの脱出時には速度が低くてあまり効果を発揮してくれないのだ。一番効果を発揮するのはブレーキング時。速度が高いのでそもそもダウンフォースが出ている。そこで強いブレーキングをしたときに、リアが不安定になることもある。そういった状況でリアをウイングがガツンと抑えてくれるので安心して止まることができる。GTウイングが効いているともっと奥でブレーキングでき、もっと飛び込める。レースではライバルを抜く最大のチャンスはこのブレーキングなので、GTウイングが効果を発揮してくれれば、ライバルのインに入ってズバッと抜くことができるのだ。

◆思った以上に効くので街乗りでも効果は高い
ヘアピンコーナーの速度ではそれほど効かないと記したが相対的な話であって、GTウイングは思った以上に低速から効いている。その位置も大切でセダン車でトランクの低い位置にマウントした場合、走行風があまり当たらないので効きにくい。ハッチバック車のルーフエンドに取り付けたり、セダンでもトランクの高い位置に取り付ければ、走行風がダイレクトに当たるので格段に効果を発揮するようになる。効く位置に取り付けると、一般道の60km/hくらいでも効果は分かるくらいなのだ。それだけ効くので取り付けと、前後バランスには気をつけたい。

装着自体はトランクに穴を開けて取り付けるのが一般的だが、内部の骨に固定するようにしないとトランクの鉄板の剛性だけでは凹んでいってしまうこともある。本格的なチューニングカーではトランク内部にフロアまで支柱を作って、そこにGTウイングのダウンフォースを掛かるようにしているほど。サーキットで200km/hともなれば、数十kgではなく、3桁kgが掛かる可能性があるのだ。

そして、前後バランスも考慮したい。リアにGTウイングだけを装着すると、リアの安定感は高まるが、相対的にフロントが心もとなくなる可能性がある。とくにリアウイングを セダンのトランク後端に装着すると、テコの原理でフロントタイヤを浮かせようという力も発生する。それとダウンフォースバランスがリアだけ高まると、顕著にフロントタイヤの手応えが悪くなる可能性がある。

「オレはそんなにスピード出さないから大丈夫」という人もいるが、想像以上に効いているのがウイング。GTウイングを装着したら、フロントリップスポイラーをつけるなど、セットで考えたいところ。

最後に車検について。GTウイングは車幅内の規定に収まっていれば合法。もしくは車体との距離が近ければOKというルールもあるので、それらの規定に従って取り付けてもらいたい。合法ウイングでも十分な効果は発揮してくれる。

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