バカの選択!NPB歴代最高の投手と言うなら・・・。

定岡・篠塚・川口・槙原が選ぶ、NPB史上最高の投手って、400勝投手金田正一以外に選択肢があるワケがない!国鉄(現ヤクルト)スワローズだったから、優勝や日本一はなくても、長嶋茂雄デビューも4打席4三振だった。

江川卓江夏豊小松辰雄与田剛山口高志津田恒実外木場義郎藤川球児?投げるタマがスゴい投手が史上最高なワケがない!事情あったにせよ、誰も200勝したワケでも、長く活躍デキたワケでもない。何を圧しても400勝して、最後は巨人でも投げた金田正一に優りはしない。

単に、自分が見た、一番スゴいタマを投げる投手と言うなら、山口高志だ。阪急ブレーブス日本一の数年だけだった短さもあってか、印象に残った投手だった。あの高めストレート、江川卓のストレートとは真逆なイメージだった。もし、江川卓が高卒で指名された阪急に入団していたら、アンダースロー山田久志足立光宏オーバースロー山口高志と、とんでもない投手陣になり、山口高志との高めストレート競演が見られたのに!

 

 

 

 

 

 

 

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定岡・篠塚・川口・槙原が選ぶ<プロ野球史上最高の投手>とは?定岡「俺がいるのに江川、西本の話ばかりだな!」
6/21(水) 12:32 Yahoo!ニュース
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ジャイアンツOBの4人が決める「日本プロ野球史上最高の投手」とは?写真は若かりし日の定岡正二さん(写真:『昭和ドロップ!』より)
WBCが大盛り上がりし、再び注目が集まっている野球界。現在、プロ野球はレギュラーシーズン真っ只中です。週刊誌『週刊ベースボール』で2020年から連載している『昭和ドロップ!』では、昭和に生まれ、昭和に育った元野球選手が令和の今、荒々しくも華やかだった昭和のプロ野球を愛あり笑いありで語り尽くしています。今回は定岡正二さん、篠塚和典さん、川口和久さん、槙原寛己さんが登場。ジャイアンツOBの4人が決める「日本プロ野球史上最高の投手」とは?

【写真】ドームになる前の後楽園球場を私服で談笑するサダさんと中井康之さん

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◆歴代最高の投手

──皆さんに歴代最高の投手を選んでいただきたいのですが。

定岡 僕らなりの基準でいいんですよね。あまり昔の選手になると分からないので。

──もちろんです。

篠塚 俺は江川卓さん(元巨人)にする。

槙原 江川さんも旬ですよね。僕もやってますけど、最近、プロ野球OBが次々とYouTubeを始めているじゃないですか。その中で、いろいろな人が江川さんがいかにすごかったかの話をしているんですよ。この2、3年で江川さんの評価が一段と上がっている気がします。

川口 今はG+やYouTubeで江川さんの全盛期のピッチングを見ることができるしね。特に1981年(巨人の日本一イヤーで、江川さんはシーズンMVP)は、映像のスピードガンの表示は140キロ台だけど、とてもそうは思えない。確かに代名詞の手抜きっぽい球はあるにせよ(笑)、ここぞのときは150キロ台後半は間違いないと思う。何より球質だね。ボールが浮かび上がるように見える。でも、プロより、高校時代(作新学院高)のほうが速かったっていう伝説はほんとかな。

槙原 そう言っている人は多いですよね。甲子園で対戦した達川光男さん(広島商高─東洋大─広島)も絶賛していました。すごかったらしいです。

篠塚 僕も銚子商高時代に対戦しているけど、速かったよ。初対決はヒットだったけどね(篠塚さんが2学年下)。

定岡 さすがシノだ! オリックスの話をしていたら、ラオウオリックスの杉本裕太郎)を青学大時代に教えたとか、村田兆治さん(元ロッテ)が亡くなったら、最後の野球教室を一緒にやっていたとか、どんな話題を振っても、必ず接点があるんだよな。

 
『昭和ドロップ!』(著:定岡正二篠塚和典川口和久槙原寛己ベースボール・マガジン社
◆「江川さん、西本さんはプロ入り前からあこがれの存在」(川口)

川口 プロでは打席に立ったことがありますし、確かに江川さんはすごいと思ったけど、それより西本聖さん(元巨人ほか)のシュートがえげつなかった。頭のところから、大きなカーブみたいにストライクゾーンに入ってきましたからね(西本さんは右腕、川口さんは左打席)。シュートってこんなに曲がるの! っていうくらいでした。俺は西本さんにしよう! 江川さん、西本さんはプロ入り前からあこがれの存在でしたしね。

定岡 俺が目の前にいるのに、江川、西本の話ばかりだな!

川口 サダさんも2人と同じ巨人を支えた先発三本柱ですもんね。でも、サダさんがすごかったのはスライダーだけじゃないですか(笑)。

定岡 おいおい、お前ももう少し先輩をリスペクトしろって! 

篠塚 いいんじゃないですか。それが『昭和ドロップ!』だし(笑)。

定岡 じゃあ、打席に立って一番「うわあ!」って思ったピッチャーは誰だった? 

槙原 「うわあ!」がなんだか分かりませんが(笑)、僕はいないですね。だって、ピッチャー相手に、みんな真剣に投げてこないから。

定岡 そりゃ、お前が打てないからだよ。俺には内角の厳しいとこにもちゃんと投げてきたよ。

槙原 サダさんと僕じゃ、そんなに打率は変わらないんじゃないですか。

──通算打率を見ると、定岡さんが.149、槙原さんが.107、川口さんが.161です。

定岡 ほら! 同じ1割台でも結構違うぞ。でもグッチが一番か。ちょっと悔しいな。

川口 打つのも好きでしたからね。3割近く打った年もありましたよ(1994年.293)。

定岡 また自慢入れてきたな(笑)。

川口 体感というなら、シノさん、俺と同学年の小松辰雄(元中日。1978年入団)の若手時代の球はどうでしたか。彼は150キロ超えをバンバン出して、球場に設置され始めた“スピードガンの申し子”と言われてましたよね。

篠塚 速かったよ。ドラゴンズだと与田剛(1990年の新人王)も速かったな。

川口 俺の後輩で、カープ津田恒実はどうでしたか(炎のストッパーと呼ばれた剛腕)。巨人相手だと球速がアップしていた気がします。

篠塚 彼も速かったね。ケンカ腰で投げてきたし、いいピッチャーだったな。

槙原 速さで言えば、阪神藤川球児もいます。分かっていても打てないストレートでした。

◆「腕を見てるつもりが、いつの間にか足を見ているんだ」(篠塚)

篠塚 打席からじゃないけど、俺が一番速いと思ったのは山口高志さん(元阪急。1975年の新人王で同年阪急初の日本一に貢献)かな。

槙原 僕も映像で見ただけですが、山口さんは確かに速かったです。小さい体(身長170センチ)を目いっぱい使って投げていましたね。

川口 あの当時のストライクゾーンって、かなり高かったじゃないですか。胸のあたりまでストライクで、ヒザあたりは全部ボール。山口さんは高めのボールに威力があって、みんな顔のあたりのボール球でも手を出してましたよね。

定岡 1975年の日本シリーズは、山口さんと広島の外木場義郎さんの投げ合いがすごかった。

川口 外木場さんも速かったですね。あの当時のテレビ中継って、バックネット側のカメラで撮っていたからよく見えなかったけど、それでも外木場さんのボールはホップしている感じがあった。

定岡 外木場さんは鹿児島の先輩だけど、僕の一番の印象は風貌なんだ。もみ上げがすごくて、山賊みたいだなと思っていた。

篠塚 山賊に会ったことあるんですか。

定岡 あるわけないだろ! 

川口 カープの先輩で、俺に初めてゴルフを教えてくれた人でもあります。

定岡 シノ、大投手の江夏豊さん(元阪神ほか)は速かった? 対戦あるでしょ。

篠塚 僕が対戦したときは広島時代と日本ハム時代で、全盛期じゃなかった。「うまいな」とは思ったけど、「速いな」はなかったですよ。

川口 同じ速いと言っても球質はみんな違いますよね。

篠塚 そうだね。小松だったら、低めで落ちるんじゃないかなっていう軌道から、落ちずにズーンと来る。

定岡 マキの若手時代も速かったよ。球はドン!って感じで、バッターはすごく重く感じたんじゃないかな。

川口 俺はマキにバントしかしなかったんですよ。真っすぐもスライダーも打てっこないから。でも、広島時代、しょっちゅう対戦したよな。

槙原 そうでしたね。川口さんは巨人に強かったし、うちは(右のサイドスローの)斎藤雅樹が左打者の多かったカープにあまり投げなかったんで、自然と僕の登板が増えた。1対0みたいな試合ばっかりでしたよね。でも、途中から同じ左腕だけど、大野豊さんに変わり、今度は大野さんばっかりになりました。

定岡 大野さんのカーブって、すごく曲がってなかった?

槙原 大野さんは僕に力を入れて投げてこなかったんで分かりません。左腕のカーブの曲がりなら、ヤクルトの梶間健一さんじゃないですか。梶間さんのカーブはすごく曲がっていた。しかも、足がすごくでかく見えるんですよね。

定岡 足を大きく上げて、しかもステップした足をかかとから着くんだよね。

篠塚 意識してかどうか知らんけど、あの足が気になって仕方なかったね。腕を見てるつもりが、いつの間にか足を見ているんだ。

◆「中井さんのけん制の話はジャイアンツの伝説です」(槙原)

川口 ヤクルトの左腕だと、球は速くないけど。ボンボン投げてくる安田猛さんもいましたよね。『がんばれ!!タブチくん!!』(西武時代の田淵幸一さんをモデルにした人気漫画)でおなじみの。

槙原 左腕でテンポがいいとなると、僕はテレビで見ていただけですが、中日の松本幸行さん(1974年Vイヤーの最多勝)は早かったです。

川口 俺のデュプロ(社会人時代)の先輩ね。俺もテレビで見ていた世代だけど、あの人が投げると、試合時間がすごく短い。2時間切ったこともあったんじゃなかったかな。

定岡 松本さんは、キャッチャーが投げた球を捕ったらすぐ投げるんだ。サイン見てるのかなって思うくらい。

川口 キャッチャーの返球のほうが松本さんの真っすぐより速いって言われてましたよね(笑)。

篠塚 松本さんと言えば、中井康之さん(元巨人。投手として1973年にドラフト1位で入団し、外野手に転向)でしょ(笑)。

槙原 あの、けん制の話ですか。ジャイアンツの伝説ですよね。

川口 何それ?

篠塚 代走で一塁に行くとき、コーチの国松彰さんから「あいつはけん制がうまいから、ベースから離れるな。盗塁はいらんから、リードするより戻ることを意識しておけ!」って言われ、中井さんは「はい、分かりました!」って元気よく行ったのに、一発で、けん制アウト(笑)。

定岡 うん、松本さんの1球目でね。

篠塚 しかも、ベンチに帰ったら開口一番、「あのピッチャー、けん制うまいですね!」って言って、国松さんに怒られた、怒られた(笑)。

定岡 元気に代走に出ていったと思ったら、すぐまたアウトになって元気に帰ってくる。ベンチはみんな大笑いだったよね。

槙原 ダチョウ倶楽部の「押すなよ、押すなよ!」じゃないけど、お約束どおりの展開ですね(笑)。中井さんは早くに亡くなられましたが(2014年死去。享年60歳)、『昭和ドロップ!』にゲストで来てほしかったな。

※本稿は、『昭和ドロップ!』(ベースボール・マガジン社)の一部を再編集したものです。
定岡正二,篠塚和典,川口和久,槙原寛己

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