MFゴースト展開の予想と問題点

週刊ヤングマガジン連載のしげの秀一「MFゴースト」について、あくまで前作「バリバリ伝説」「頭文字D」の展開を元に、予想してみる。

バリバリ伝説では、主役・巨摩郡は全日本250をB級で市販レーサーをプライベーターエントリーながら、初年度でA級・B級混走設定(86年の現実では混走なくなっていたが、なくなっていない設定)の中、全日本チャンピオンになった。初戦筑波でいきなりの速さを発揮、2戦目菅生はパワー差に苦しみながら追い上げつつ転倒、3戦目鈴鹿と4戦目筑波で優勝。ただ、新キャラ星野アキラに5戦目鈴鹿でミッショントラブルもあり負け、6戦目菅生から星野のYZR獲得始めワークスYZR&NSR投入で菅生・鈴鹿と転倒含め苦戦したが、8戦目筑波で島崎チューニングにより復活。最終戦は恋人誘拐の妨害を受け、前年度世界GP250チャンピオンとフルワークスマシンすら相手にし、鈴鹿最終ラップのシケインで奇跡的オーバーテイク、最終戦優勝と全日本タイトルと翌年の世界GP500エントリーするインパクトを獲た。

世界GPでは、前年車使用によるパワー差に苦しみつつ、初戦ヘレス中位入賞、2戦目ホッケンハイムは予選転倒により負傷したが強硬出場し大雨の中トップを争い転倒しつつ中位入賞、3戦目サンマリノには新キャラのラルフ・アンダーソンが混乱を招き最後に生き残り優勝(平忠彦初優勝に合わせた?)、4戦目ポールリカールはラルフに弾き出されつつも追い上げ逆転優勝。87年の設定ながら、実質88年にホンダ車に起きたトラクション不足を使い現実チャンピオンのW・ガードナーを不調設定にした。5戦目からはワークス主力の巻き返しを受け苦戦したが、中盤に自分用スペシャルチューンのマシンを受け、雨のスパでは転倒したが次戦アッセンは優勝。しかし、スペシャルマシン使用を巡ってホンダで内紛、アンダーストーブでは元のマシンに戻された。ソコでムリなパッシングを指摘され、次戦出場停止、現実とは異なるチャンピオン争いでラルフに抜かれた。サイテ~のモチベーションの中ラグナセカで勝ち、自国プレッシャーの中、鈴鹿で中位から追い上げ逆転優勝、エントリー初年度チャンピオン獲得でストーリーを終えた。

MFゴーストでは、片桐夏向は初戦予選突破と中位ゴールでかなり高評価を得つつも、敵はポルシェやフェラーリランボルギーニBMWメルセデスなど、マシンの戦闘力評価が低く、以降苦戦を予想されていた。次戦に向けて、頭文字Dで師匠・藤原拓海と戦ったチューナーを得て、マシンのフットワーク向上。一方、初戦不出場の沢渡がアルピーヌA110でエントリー、予選2位。レースは雨になり夏向は雨の公道ドリフト走行が冴え、ポテンシャル不利を覆し3位にすら上がったが、雨の上がったゴール前でフェラーリ488に抜かれ4位に終わった。

第3戦に向けて、緒方はマシンをスープラに変える提案をするが、夏向はマシン継続チューニングを主張、300馬力メニュー。片桐の師匠・藤原拓海のチームメイト、高橋啓介が養成した新キャラ諸星瀬名がスープラでエントリーして来た。そして、レース前日、夏向は左手をケガしてしまった。

MFG自体はシリーズ6戦のハズ。本来、バリバリ伝説の展開を考えたら、夏向に早く勝たせないと、ポイント的に苦しい。2戦目でV2チャンピオンはコケたが、ベッケンバウアーはフルマーク。夏向にエントリー初年度チャンピオンを獲らせるために、本来は、沢渡と道連れクラッシュ&リタイアで、夏向に幸運な優勝が必要だったハズ。しかし、4位。しかも、新キャラまで登場させてしまった。ラウンドが後ろになると、余計に作為が目立つ調整が必要になる。シリーズを8戦ないし10戦に増やすか?

現状、3戦目と4戦目に、目下2連勝ベッケンバウアーの停滞か負傷か不出場がないと追い付かない。諸星瀬名とベッケンバウアーをクラッシュさせ、負傷不出場でもさせるのか?仮に、最終戦前に夏向をポイントリーダーにしようとも、ターボ装備300馬力のハチロクでドライで優勝する見込は現実的ではないため、逃げ切りも考えにくい。確かに、高橋啓介の各コースレコードが数名にしか破られていないコトを考えれば可能性なくはないが、単独模範走行はレースと異なりオーバーテイクが厳しい。ハチロクをもう1段パワーアップさせるか?全部、雨のレースにする?深夜のレースという手も・・・。

今回のハチロクチューニングにより、夏向のハチロクは最低馬力ではなくなった。沢渡の車両はどうするのか?A110をチューニングするのも見込は薄く、ルノー系交替車両はニッサンを許さない限り、古いクルマばかり。

高橋啓介は、2の矢3の矢があるように言っていたが、まだ数人、門下生を投入して、既存上位ランカーの以後停滞を招くか?しかし、ベッケンバウアーや沢渡にソレが通用するか?

片桐夏向に、1年でチャンピオンを獲らせるストーリーにするコトは間違いないが、あまりに白々し過ぎると興味が半減する。