コルベット、う~ん、どうでしょう?

現在、昔の名前で出るクルマが増えた。一部はレイアウトなどを踏襲したが、全く違うクルマに名前だけ引き継いだクルマもある。前者はミニ・クーパー、後者はVW・ビートルやアルピーヌA110だったりする。最近、発表されたランボルギーニカウンタックは後者だ。

もはや、コルベットとは名ばかりで、もっと適切な名前があったら、そちらで良かった。フィエロとか、サリーンとか。フェラーリ430意識なら、モンツァとか良かったのでは?

単に、シボレー/GMには、フォードGT同様、GTレースに使うミドシップがあれば良かったのではないの?まるで、ニッサンがレースに使うなら、FFにもGT-Rとつけるのと同様に、FRでなくミドシップになったクルマにコルベットとつけてしまった。

このクルマ、ミドシップになったが、エンジンはホントにOHVのまんまか?FRだから、フロントを低くするメリットはあった。もちろん、市販車両の後方視界確保には良くても、レース車両にはツインカム化するだろうから、イメージ的にどうなの?

GT3レギュレーション対応と思われるこの手のクルマ、500馬力以上を謳うならミドシップは適切なのか?結構なメーカーはリヤとプロペラシャフトで結合するFRじゃん?

 

 

 

 

 

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新型シボレー コルベットは伝統を捨てたら凄かった これぞスーパーカー価格革命だ!(小沢コージ)
8/20(金) 9:06 Yahoo!ニュース
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遠くから見た時のコルベット感は少し薄まった(写真)小沢コージ
【クルマは乗らなきゃ語れない】

 シボレー コルベット
 (車両価格:¥11,800,000/税込み~)

 ◇  ◇  ◇

 賛否両論、気になる最新スーパースポーツに乗ってきた。50年代に生まれた王道のアメリカンマッスルカー、シボレー コルベットの新型8代目だ。

 日本では「スティングレイ」(エイの一種)とも呼ばれた超コークボトルフォルムの3代目を覚えている人も多いはずで、確かにコルベットの魅力はアメリカンV8のパワーとサウンドと、独特ワイルドデザインに違いない。

 当時のライトは無表情なリトラクタブル式。しかしドカンと長くて幅広いマッチョなノーズはまさしくサメ。美しいイタリアンのフェラーリ、カエルのようなドイツのポルシェとは対照的な、走るアメリカンドリームだった。

 このスタイルはフロントに大排気量エンジンを縦置きしたFRレイアウトだから出せる味。それだけにコルベットは初代登場から65年、基本レイアウトを変えなかったというか、変えられなかったのだろう。

あちこちにコルベットのチャレンジ精神が
 
リアは中央部が最も下がるワルモノ系ライン(写真)小沢コージ
 しかしFRはどうしてもフロントヘビーになりがちで運動性能を追い求めると不利も出てくる。特に最近のコルベットは世界3大レースの1つ、ルマン24時間の常連にもなり、長らく前後バランスの取れた“ミッドシップ化”がウワサされていた。開発陣も限界を感じていたはずだ。

 メリット&デメリットはハッキリしている。まず気になるデザインだが、遠くから見た時のコルベット感は少し薄まった。今までと違う短いノーズが微妙にフェラーリっぽい。

 だがそれでも過剰にワイルドなサイドエッジや真後ろから見た時、中央部が最も下がっているデビルマンのようなワルモノ系ラインはまごうことなきコルベット。ベビーフェースのフェラーリとは全然違う。

 インテリアもダイナミックだ。完全にデジタル化したメーターや8インチタッチスクリーンディスプレー、電子モニター化したバックミラーはイマドキ。しかし、センターに広がる山脈のような稜線や多角形ステアリングは迫力があっていい。コルベットのチャレンジ精神が別角度から見てとれる。

ミッドシップ化がコルベットを変えた!
 
短いノーズが微妙にフェラーリっぽい(写真)小沢コージ
 なにより素晴らしいのは走り味。骨格は軽量高剛性のアルミスペースフレーム、サスペンションは伝統のリアのリーフスプリング式を捨てて前後ダブルウィッシュボーンに。

 肝心のエンジンはリアに縦置きミッドシップマウントされ、結果ハンドリングはダイレクトかつ繊細だし、ブレーキング中の踏ん張り感は見事だが、同時に乗り心地が素晴らしい。ここまでミッドシップ化がコルベットを変えるとは思わなかった。

 しかもそれでいてエンジンフィーリングは今まで通りのアメリカ風味。ピークパワー&トルクが502ps&637Nmの6.2ℓV8OHVはサウンド、トルクの出方共に今まで通り。変わったといえば音が前から聞こえるか、後から聞こえるかぐらいだ。

価格はフェラーリ&ランボルギーニの半額程度
 
インテリアもダイナミック(写真)小沢コージ
 最後に驚くのは価格で、ミッドシップ化でハネ上がるかと思いきや、ほぼ変わらぬ1000~1500万円クラス。ズバリ、本格ミッドシップスーパーカーフェラーリ&ランボルギーニの半額程度である。オマケに今回初の右ハンドル仕様も登場した。ついでにトランクもデカい。

 厳密にいえば、パワーがより出ていたりインテリアクオリティーも違うはず。だが、この本格的な走りを考えると完全に価格破壊だ。かつてアメリカはT型フォードでクルマを大衆化し、ジーンズでファッションを大衆化したが、コルベットはココにきて本格スーパーカーを“セミ大衆化”したといえる。

 絶対的に安くはない。だが中身や性能を考えると「安い」と言いきれると思うのである。

(小沢コージ/自動車ジャーナリスト)

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