80年代、あの当時のストレートと言えば・・・

80年代、ストレートと言えば、中日小松辰雄郭源治、巨人江川卓、西武渡辺久信辺り。ソコに、ロス五輪で160キロ出したと言われる、台湾の郭泰源が西武に入団した。

西武郭泰源、入団して早々に日ハム相手にノーヒットノーランやって、158キロ出した。五輪の時はオーバースロー気味だったのが、日本に来てスリークオーターからのストレートはシュート回転、他の変化球とのコンビネーションで打ち取る投手になった。

スピードガンの数字は小松や渡辺や2人の郭の方が出たが、わかっている高めストレート、ついつい手を出し、空振りかホップフライに終わる魔法のストレートは巨人江川にしか投げられない。この高めストレート、150キロが135キロでも、なかなか当たらなかった。MLBのトム・シーバーの放った、ライザーボールみたいなタマだ。トム・シーバーはリリースの際に集中して、縫い目に掛けた指先で強く回転させたが、江川卓の場合はキレイなテークバックからカラダのターンに合わせて4シームのリリースをする。そのターンの具合でキレが変わるし、ホップ具合も変わる。スピンの具合で、上に変化しなくても前に伸びる。ストレートだが、変化球なのだ。

あの20勝した3年目をピークに、落ち加減ではあった。しかし、このオールスター8連続三振始め、至るところで魅せてくれた。第1次長嶋茂雄終焉を招いた、"江川の試合は打たない!"を率いた張本人、王貞治が監督でなければ、もしかしたら全力の江川卓を見られたかも知れなかったが。因果応報か、王貞治が監督になると、中畑清を筆頭に"勝つけど、優勝はしない!"巨人になり、桑田真澄の件が起きると"桑田の試合は打たない!"巨人になった。

今は、全員が全力プレーしても勝てない巨人になってしまったが。

 

 

 

 

 

 

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簑田は「郭とは違った速さやな」。江夏と江川、オールスター奪三振ショー【プロ野球はみだし録】
7/9(土) 11:00 Yahoo!ニュース
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江夏は打っても3ラン
 
84年の簑田。オールスター第1戦でMVPに輝いた
 オールスターの奪三振ショー、1971年の第1戦(西宮)での江夏豊(阪神)による9連続と、84年の第3戦(ナゴヤ)における江川卓(巨人)の8連続を、それぞれクローズアップしている3回目。場面は84年、江川に対して粘る三番の簑田浩二(阪急。現在のオリックス)だ。

【選手データ】簑田浩二 プロフィール・通算成績

 初球、2球目を見逃して2ストライクに追い込まれた簑田は、そこから3球目をファウル、4球目もファウル。江川の快速球に簑田は「郭(郭泰源。西武)とは違った速さやな。手元でパッと伸びてくる」と振り返っているが、最後はカーブで空振り三振に。これで江川は2連続奪三振となった。次はブーマー(阪急)だ。一転、初球、2球目とボールを続けた江川だったが、3球目はファウル、4球目で空振りを奪い、5球目に自慢のストレートで空振り三振。江川は立ち上がりから3連続奪三振で4回表を終えた。

 さて、1回裏を3者連続で空振り三振に仕留めた71年の江夏は、続く2回表にバットでも魅せる。八番の武上四郎(ヤクルト)が適時打を放って1点を先制したセ・リーグだったが、九番の江夏が続いて打席に入ると、1ボールからの2球目を「三振してもともとと思って目をふさいで振ったら入っていた」(江夏)と3ラン。球宴での投手の本塁打は2人目となる快挙だった。

 これで勢いを加速させたのか、江夏は2回表も四番の江藤慎一(ロッテ)から見逃し、見逃し、ボール、ボール、ストレートで空振りと5球で三振を奪い、五番の土井正博(近鉄)はファウル、見逃し、空振りと3球で仕留める。六番の東田正義(西鉄。現在の西武)はファウル、ボール、ファウル、ボール、ファウルと粘ったが、6球目のカーブを見逃して三振に倒れた。江夏、これで6者連続奪三振だ。

 一方の江川も勢いは止まらない。5回表、先頭で五番の栗橋茂に対してボールを先行させたものの、2球目と3球目を見逃しのストライク。「カーブを当てようと思っていた」という栗橋だったが、4球目のカーブに合わせられず三振に倒れる。続く六番は、2年前の82年に三冠王に輝いた落合博満(ロッテ)だった。

<次回に続く>

文=犬企画マンホール 写真=BBM
週刊ベースボール

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