このライター、'88年を知らないのか?

この記事のライターやオートバイマスコミ、'88年のホンダを知らないのか?'84年のホンダを知らないのか?得てして、ホンダは技術屋が暴走して、オリンピック的インターバルで、やらかしたモノを作り出す。

2サイクル500時代、82年4サイクル楕円ピストン3万回転V4でエントリーした。1年で引っ込め、2サイクルV3を投入。F・スペンサーでタイトルを獲ったが、また1年で引っ込め、2サイクルV4ながらアップサイドダウンを投入。また1年で引っ込め、漸くフツ~のレイアウトになった。フツ~のレイアウトだったが、1人のエースライダーF・スペンサーをダブルエントリー。ダブルチャンピオンを獲らせたが、翌年以降、故障勝ちになった。87年W・ガードナーでチャンピオン獲っても全面変更し、88年はトラクション不足なバイクを作った。実のところ、オートバイ競技はトラブル1つがライダーの転倒や負傷に繋がりリスキーなのに、最高峰レースに於いてすら、技術屋の遊び時間が長いのだ。89年E・ローソンで矯正したハズが、カレが離脱すると元の木阿弥。目前でヤマハW・レイニーのV3、K・シュワンツの初載冠を見せられ、ロスマンズが離れた。スポンサーに撤退され、尻に火が点いたホンダはM・ドゥーハンの要求を受け入れ、期間中はバカな変更をしなくなった。M・ドゥーハン負傷引退後、A・クリビーレが獲ったが、翌年はK・ロバーツジュニア&スズキに奪われた。ソコでV・ロッシがステップアップ、NSR500最後のタイトル、翌年以降モトGPをRC211Vで制した。ソコでV・ロッシはヤマハに去った。経緯は明らかでないが、少なからずホンダ技術屋の暴権はあったのでは?N・ヘイデンも長続きしなかった。M・マルケスと、どう折り合いつけていたのか?

まさか、互いに原因を擦り付け合って、結局解決策を見出せなかったのではないの?

 

 

 

 

 

 

 

 

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ホンダ不振の真相ついに判明…「原因は車体ではない」中上貴晶の言葉に読み解くRC213Vのウィークポイント
7/13(木) 11:02 Yahoo!ニュース
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8位入賞したオランダGPの中上。23年型RC213Vは従来よりもウイリーの多いマシンとなった photograph by Satoshi Endo
 今季のMotoGPクラスで目立つのは日本メーカーの不振だ。とりわけホンダの低迷は深刻で、このコラムでは過去2回連続でその状況を伝えてきた。エンジンなのか、車体なのか、電子制御なのか、低迷の原因が何なのか誰もが気になるところであるが、序盤8戦を終えたところで真相がようやく見えてきた。この記事ではその核心に触れたい。

【画像】ホンダ勢最上位で8位入賞した中上のオランダGPの週末、マルケスが5回も転倒した散々なドイツGP、2008年の125ccクラスデビューから「最速」の称号をほしいままにした2010年代に近年の苦戦までマルケスの華麗なるMotoGP

 ドイツGPではホンダのエースであるマルク・マルケスが5回の転倒を喫し、決勝レースを欠場した。チームメートのジョアン・ミル、そして、LCRホンダのアレックス・リンスも負傷で欠場し、ホンダ勢2チーム4台中3人のライダーが戦列を離れる異常事態となった。

 そんな状況で中上貴晶が14位になり、孤軍奮闘でなんとかポイントを獲得した。昨年のドイツGPはホンダが40年ぶりにノーポイントという歴史的敗北を喫したレースであり、2年連続の屈辱を中上がなんとか回避した格好だ。そして連戦となったオランダGPで、中上は今季ベストの8位でフィニッシュした。

 中上はマルケスがテストをしてきたカレックス製の車体でオランダGPに挑んだ。プラクティス、予選は2023年型ホンダRC213Vのスタンダードと比較しながら走り、スプリントと決勝レースではカレックス製を選んだ。

 決勝は気温30℃、路面温度47度と今季一番の暑さになり、22台中完走14台という厳しい戦いとなった。その中で中上は予選14番手から好スタートを切って8位でゴール。「順位は満足できるものではないが、今季イチバンのレースができた」と、今季初めて笑みを浮かべた。

カレックスのフィードバック
 中上はカレックス製の車体で走った効果について、こう語ってくれた。

「ドイツで初めてカレックスを使ったが、天候不順や転倒などで決勝で使うのは(オランダGPの舞台となる)アッセンが初めてだった。ここでやっと2つのシャーシーの比較テストが出来たけど、正直、ほとんど変わらなかった。確かにフィーリングは違うが、その違いは微々たるもの。カレックスは、低速コーナーで多少フロントのフィーリングがわかりやすく、高速コーナーではスタンダードの方がしっかりした感触があるというもの。ただ、どちらもタイムに影響するものではなかった」

 その違いについて中上は、すでにカレックス製の車体をテストしているマルケスにじっくり話を聞いたのだという。そのときのことを語った中上の言葉は、実に興味深いものだった。

「何が原因かわからないが、スタンダードとカレックスという2つの違うシャーシーを乗り比べても、リアのトラクション不足という根本の原因はなにも変わらなかった。マルクもドイツGPでそれを指摘していた。もしかすると、リアのトラクション不足の原因は車体ではないのかも……」

 これまでホンダは、エンジンパワーを活かせない原因が車体にあると判断し、車体の改良に重点を置いていた。リアに荷重がかかるようエンジンの搭載位置を後ろに移動し、フロントにかかるエアロパーツの加重を減らして加速の妨げにならないようにした。しかし、どの対策もこれといった効果はなく、ダウンフォースの低減はウイリーの増大につながり、さらにエンジンパワーを生かせない方向に向かっていた。

 僕もこれまで不振の根本の原因は車体だと思いこんでいたのだが、中上のコメントを聞いて、迷走の原因はエンジンにあると思った。なぜなら、これまで疑問に思っていたいくつかの点と点が、中上のコメントで見事に結びついたからだ。

カーボンスイングアーム廃止の理由
 その疑問の最たるものは、昨シーズン途中まで使用していたカーボンスイングアームを今年は使用していないこと。23年型RC213Vはすべてカレックス製のアルミスイングアームを使っている。

 ホンダが初めてスイングアームにカーボンを使用したのは、2018年のことだった。ほぼ同時期にドゥカティもカーボンにスイッチし、以後、カーボンスイングアームはMotoGPクラスのスタンダードとなった。ホンダがカーボンにしたイチバンの理由は、重量を増やさず強度を上げられるところにあり、そのメリットについてマルケスは「リアタイアの挙動がリニアに伝わり、アクセルコントロールがしやすくなった」と語っていた。

 そうしたメリットがあるのに、ホンダはカーボンから古い仕様のアルミに戻した。その目的は、ホンダのライダーが度々コメントしている「リアの挙動が神経質でスピニングがひどい」という症状の軽減だと思われる。実際、第4戦スペインGP後の公式テストで昨年のカーボンスイングアームをテストした中上は、「まったく使えなかった」とコメントしている。去年はまだカーボンのスイングアームを使えていたが、今季は使いものにならない。つまり、去年よりリアのトラクション不足が増大していると推測できる。

 それらの事実や証言から導き出される不振の要因は、ホンダがエンジンパワーを上げすぎたのではないかということだ。シーズン最初のテストで、ホンダはライダーたちに「今年のエンジンはパワーがあがっている」と伝えている。しかし、そのパワーを生かし切れていない。それはコーナーの立ち上がりで他メーカーよりも強い制御をかけ、スピニングを抑えていることからも窺い知ることができる。

 2ストローク500cc時代に、ホンダはエンジンパワーを上げすぎて失敗したことがある。バレンティーノ・ロッシがタイトルを獲得した2001年ころの話だが、常勝を誇ったNSR500のエンジンのパワーを上げて、ライバルメーカーに対しさらなるアドバンテージを築こうとした。その結果、最高速は従来より10km/h以上速いモンスターエンジンを産み出したが、そのエンジンのテストをしたロッシに「こんなに速いエンジンはいらない。(ギアの上限となる)6速で加速するようなエンジンをどうコントロールするんだ」と却下された。

 つまり、速さとはバランスの問題であり、レースで勝つためにはエンジンパワーがあればいいというものではない。加えて、現在のMotoGPクラスは共通ECUを採用しており、ホンダがMotoGPクラスで圧倒的強さを発揮したころのように、独自の電子制御でアドバンテージを築くのは難しい時代になっている。加えて言うなら、パワーは出したが最高速も出せていないという現状は、かなり深刻である。

 そうした状況について、中上はこうも語った。

ドゥカティはどの領域でもスピードがある。以前はブレーキングやコーナーで差を縮め、1周すればなんとか戦えるレベルだったが、いまは、そうした強みもなくなっている。KTMアプリリアも、ホンダに比べて安定している。ホンダは、減速、加速時のバイクの動きが大きくて、いまひとつパフォーマンスを引き出せていない」

ホンダに挽回の可能性はあるか
 レプソル・ホンダのアルベルト・プーチ監督は、前半戦最後のレースとなるオランダGPを終えて、厳しい現状について言及した。

「まずは、問題がどこにあるのか、そして最善の解決策を深く理解しなければならない。グランプリのマシンは新しいひとつの部品ですべてが解決されることはないし、(後半戦に向けて)ホンダはクリアなアイディアを持たなければならない」

 第8戦オランダGPを終えて、5週間のインターバルを経て第9戦イギリスGPが始まる。この間のアップデートを望みたいところだが、ホンダがエンジンパワーを出し過ぎた結果、扱いにくく、車体や制御でうまくコントロールできない状態に陥っているとすれば、シーズン中のエンジン開発が禁止されている現在では、今季中の完全復活はかなり難しいのではないかと思う。

 いずれにしても、これまで経験したことがない深刻な状況になったことで、ホンダは復活に向けてヒントを掴んだのではないだろうか。後半戦、あるいは来季に向け、開発、運営の手腕が問われることになる。
(「モーターサイクル・レース・ダイアリーズ」遠藤智 = 文)

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