消えたエンジン?消したのは、メーカーじゃないの?

消えたエンジン?どんなエンジンでも、大抵、出れば需要はあるのだ。ホンダ第1期F1の1.5リッターV12というか、横置DOHC1.5リッターV12、葬ったのはホンダ自身だ。ホンダが第2期F1で大活躍し、NSXを出す時にも、ファンやモータージャーナリストに期待された。NSX開発当時は、フェラーリ328を対照車両としていたから、横置V8はもちろん、横置V12ならランボルギーニミウラ以来のチャレンジになり得た。もっとも、ミウラより20年近く経って、ホンダ自体も第1期F1でノウハウあったレイアウト、本田宗一郎の経営からの引退⇒死去と共に葬られた。

マツダの3ローターについては、ユーノスコスモで実際に出たのだから、まだマシだった。単に、マツダの搭載共用設定がダメだったから、多チャネル化と共に経営悪化を招き、自社アイデンティティーを損なわれた。個人的には、3ローターは2ドアラグジュアリークーペのコスモに、4ドアラグジュアリーセダンのルーチェか拡幅3ナンバー化され無差別級になるならFD型RX7に搭載すべきだった。コレまた個人的には、FD型RX7は拡幅せず5ナンバークーペとして、ロードスターと共用し、直4&2ローターターボを積むクルマにすべきと思っていたが。

結局、日本自動車メーカー、せっかくの技術的遺産を活かせなかったのも、自業自得だった!事務系が、技術系の暴走を止められなかった。事務系が、技術系にバカなクルマを出される怖さをわかってなかったろう。80年代終盤以降、ダメなクルマばかりになって、自分達が売りたいクルマがなくなっただけでなく、自分達ですら買いたいクルマがなくなった。社員は、基本自社のクルマしか買えない。クルマ好きなヒトにとっては地獄だ。

ワタシは、カルロス・ゴーンの出向者斬りに遭ったおかげで、以後はニッサンでないクルマを好きに選べるようになった。

ニッサンのエンジン、CA18E⇒FJ20E⇒RB25DEと乗り継ぎ、後は、BMWの5リッターV12⇒2.2リッター直6とポルシェの3.4リッターフラット6を乗っている。

エンジン観点なら、後はV8かV10に乗ってみたいか。今までFRとRRしか乗ってないから、ミドシップ乗りたいから、アウディーR8かランボルギーニガヤルド/ウラカンなら、網羅するか。

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消えたエンジンだからこそ、語っておきたい技術がある
2023.05.07 21:05掲載 レスポンス 5
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『エンジン開発への情熱』
ユニークなエンジンの系譜
著者:桂木洋二
発行:グランプリ出版
定価:2200円
ISBN978-4-87687-403-3

技術が成熟へと向かうなかで、姿を消したエンジンや技術を紹介することでその進化の過程をたどる珍しい本が出版された。

技術が成熟へと向かう過程において、姿を消したエンジンや技術は決して劣っていたわけではなく、メーカーが優位性を示そうと、生き残りをかけて取り組んだ飽くなき挑戦の記録である。本書では、技術者が試行錯誤を繰り返しながら、歴史に名を刻んだエンジンを紹介することでその変遷を知る、温故知新となる書だ。

ページをめくるとホンダF1参戦第一期の1.5リットルV型12気筒エンジンやT360トラックのDOHCエンジンなどが取り上げられている。その精密さや性能の高さ、特徴など利点は多く語られるが、その背景やなぜ消えていく運命にあったかなどはあまり語られる機会はない。本書ではそういった面にも目を向けるとともに、技術的側面においても以降のエンジン開発にどのような影響を与えたかも述べられているので、ストーリー性も含めて興味深く読み進めることができる。

そのほかにもトヨタエスティマ』の直列4気筒エンジンや3ローターロータリーエンジンなど1990年代のエンジンについても記されているので、身近なエンジンが実は短命だったなどと改めて気づかされることもありそうだ。

本書は、『ユニークなエンジンの系譜』(2007年3月12日刊行)の内容の再確認を実施し、改題のうえカバーデザインを一新して刊行する新装版である。

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