こういうタイプR、ホントに必要だったと思う?

こういうタイプR、ホントに必要だったと思う?今の重量増お構いナシのターボ化パワーアップや追加エアロのドカ着けやってる、今の安直タイプRを見ていると、実性能アップとコスト上昇が全く見合わないように感じる。

市販車のコスト管理からすると、初期の計画数量が一番大きいのだ。後で、チョコチョコ部品置換や工程追加やスペック設定は、ハネ上がりも大きい。

ネコも杓子もタイプRは違うと思う。

所詮、レースイメージに直結したクルマは、シビックやアコードやNSX。だが、シビックはグループA解体後は関係なくなったし、ツーリングカーのアコードはエアロパーツ問題で終わった。NSXは当初にレース参加想定がなかったため、実は超ダメグルマだった。

NSXは総アルミ、レースレギュレーション上で鉄のロールケージ溶接もデキず、各部の想定剛性はニュルアタックくらいのモノだった。まして、エアコンレスなんて、バカ以外のナニモノでもない。

本来、レース想定でタイプRやるなら、ロールケージ溶接装着想定でオートバイ技術譲りの鉄フレームや、前後サスインボード型ダブルウィッシュボーンを変更し、縦置V6ツインターボ化するべきだった。

全く的ハズレな、微小変更高値付商法だった。

 

 

 

 

 

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ホントに走り以外「どうでもよかった」が伝わってくるホンダ「タイプR伝説」5つ
8/26(土) 17:30 Yahoo!ニュース
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日本の至宝「タイプR」の伝説を振り返る
 
最初のモデルが登場してからすでに30年以上が経ったホンダの「タイプR」シリーズ。
 ホンダのレーシングスピリットを象徴する存在として、すでに30年以上の長きにわたり愛され続けている「タイプR」。1992年の初代NA1型NSX-Rから始まった、このホンダ謹製ストリートリーガルレーシングカーは、それまでの市販車では考えられないような手法を数多く積極的に採り入れてきた、まさに革命的なスポーツカーと言えるだろう。

【画像ギャラリー】ホンダのタイプRシリーズ歴代モデル

 その黎明期にはとくに事欠かない、そんな「タイプR伝説」の数々を、ここではご紹介したい。

1)手組み&ポート研磨!

NSX(NA1/NA2)
インテグラ(DC2/DB8)
シビック(EK9)

 F1初優勝を遂げたレーシングカー、RA272の日の丸カラーをモチーフとした、赤のHマークエンブレム(通称「赤バッジ」)と、「チャンピオンシップホワイト」のボディカラー。タイプRが核とするホンダのレーシングスピリットを、ビジュアル面で表現するのがこれらだとすれば、メカニズム面でもっとも色濃く体現するのはやはりエンジンだろう。

 NA1/NA2型NSX-Rでは、熟練した技術者の手により、クランクシャフトの回転バランス取りや、ピストン・コンロッドの重量バランス取りといった、レーシングエンジンさながらのチューニングが施されている。とはいえNSX-Rは、専用の工場で生産されるスーパースポーツの、車両本体価格1000万円前後という特別なエボリューションモデル。感心こそすれ驚きはしない、というのが本音ではなかろうか。

 だが、DC2/DB8型インテグラタイプRやEK9型シビックタイプRという、車両本体価格200万円前後のモデルにも、バルブシート加工後のポート内段差を手作業による研磨で取り除く工程が採用された。これが多くのクルマ好き、スポーツカーファンに大きな驚きを与え、タイプRを象徴するトピックとして賞賛されたことは、30年近く経ったいまなお記憶に新しい。

 この手作業をはじめとした細部にわたるチューニングの結果として、DC2/DB8型インテRのB18C型 96 spec.R/98 spec.Rは200馬力/8000rpm、EK9型シビックRのB16B 98 spec.Rは185馬力/8200rpmと、それぞれリッター111馬力、116馬力という、NA(自然吸気)エンジンとして驚異的な高出力を実現。

 これがサーキットでの速さのみならず、従来のDOHC VETECエンジンをしのぐ高レスポンスと、より甲高く官能的な「ホンダミュージック」をもたらしたことも、衝撃と絶賛の嵐を呼んだ。

2)グラム単位の軽量化!

シビック(FD2)以前のタイプR全車+シビック(FK8リミテッド)

 エンジンと並びメカニズム面で「タイプR」を体現するもの、それは「走る・曲がる・止まる」のすべてに大きな影響を及ぼす、軽量化だ。

 コスト面での制約が少ないスーパースポーツNSX-Rでは、CFRP炭素繊維強化樹脂)やアルミニウム合金など軽量素材への置換も積極的に行われているが、NSX-Rはもちろん、それ以外の比較的手の届きやすいタイプRも、軽量化策はさまざまな部分で行われている。

 たとえば、バネ下重量軽減に加えブレーキ冷却性能向上にも配慮した専用設計のアルミホイールを採用するほか、軽量フライホイールの採用、バッテリー小型化、遮音材の省略、快適装備のオプション化など、グラム単位の軽量化を敢行。NA2型NSX-Rではベース車に対し約130kgもの重量を削減した。

 また、タイプRの設定を前提とした車両開発が行われ、ベース車に対する劇的な軽量化が困難とされる近年のモデルでも、先代FK8型シビックRの限定車「リミテッドエディション」では、BBS製鍛造アルミホイールの採用や一部遮音材の削減により、ベース車の「ハッチバック」ではなくカタログモデルのタイプRに対し、約23kgもの軽量化を実現している。

通常のスポーツカーとは手の入れ込み度が段違いだった
3)エアコンレスが標準!?

NSX(NA1/NA2)
インテグラ(DC2/DB8/DC5)
シビック(EK9/EP3)

 先述のとおり、タイプRを象徴する軽量化策だが、第二世代以前のタイプRには、その最たるものとして「エアコンレス仕様」なるものが存在していた!

 いやむしろ、NA1/NA2型NSX-RとDC2/DB8型インテR、EK9/EP3型シビックR(つまりDC5型インテR以外)は「エアコンレス仕様」こそが標準で、エアコンはオプション設定という徹底ぶり。

 車種によっては電動格納式ドアミラーやパワーウインドウ、運転席&助手席エアバッグ、ABSもオプションまたはレスオプション設定ありとなっていたのだから、まさに公道を走るレーシングカー。「恐れ入りました」と言うよりほかにない。

 その軽量化効果は約10kg。その代償として暑さ寒さに耐えるのは、酷暑厳寒が年々厳しさを増す近年ではもはや命に関わるため、仮に現行モデルに設定があったとしても、まったく割に合わないうえオススメできない。

 だが、旧ザッカー編集部在籍時にエアコンレス仕様をたびたび試乗した筆者なら、こうも断言できる。「エアコンレス仕様ならもっといい汗がスポーツ走行でかける」と。

 現実的には、かつてホンダベルノ系ディーラーに在籍していた筆者でも、エアコンレス仕様は広報車とレースベース車以外で目にしたことはなく、大半の一般ユーザーはエアコン付きを注文していたと思われるが、それでも敢えて設定していた当時のホンダの姿勢にこそ、心から拍手を送りたい。

4)街乗りお断り!? の硬すぎる乗り心地

NSX(NA1/NA2)
シビック(FD2/FL5)

 サーキットでの速さや操る楽しさをコアバリューとするタイプRにとって、公道での快適性など二の次三の次。だから、タイプRの多くは足まわりがハードにセッティングされている。その結果、モデルによって少なからず差はあるものの、乗り心地は基本的に硬い。

 とりわけNA1/NA2型NSX-Rと、FD2型シビックR、そして現行モデルのFL5型シビックRは、路面の凹凸が大きい公道を走ると、速度域を問わず突き上げが強烈なうえ車体の上下動も激しく、首、腰とも椎間板ヘルニアを長年患っている筆者の身体には非常に優しくない。「街乗りお断り」と言わんばかりのハードさだ。

 だがそれでいい。それがいい。だからこそ、サーキットでの速さや操る楽しさを、他車を寄せ付けない圧倒的に高い次元で、実現しているのだから。

5)バーゲンプライス!

インテグラ(DC2/DB8/DC5)
シビック(FN2以前)

 ここまではタイプRが持つメカニズム面の凄さに着目してきたが、最後にそれ以外の面を見てみたい。それは、”価格”だ。

 NSX-Rはもちろん、ターボ化された第三世代のシビックRも、車両本体価格が400万円を優に超えており、免許取り立て、社会人になりたての若者がおいそれと手を出せる代物ではない。

 だが、第一・第二世代のインテRとシビックRは、いずれも車両本体価格が300万円以下。EK9型シビックRの初期モデルに至っては、東京での車両本体価格が199万8000円と、なんと200万円を切っていた(ただし「コンフォートパッケージ」を含まないエアコンレス仕様)。

 かように安価で、ほかを圧倒する速さと楽しさが手に入れられるのだから、真に走りを楽しみたいスポーツカー好きが飛びつかないわけがない。かくして当時の国産Cセグメントスポーツカー&ホットハッチのカテゴリーは、ホンダのタイプR2台(+S2000)が席巻することになるのだが、その代償として他社のライバルをことごとくモデル廃止に追いやったのは痛し痒しと言ったところか。
遠藤正賢

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